米国は、韓国のサムスン電子とSKハイニックスが中国に持つ工場向けの半導体製造関連の輸出を巡り、毎年承認する形にすることを提案している。トランプ政権は、そうした輸出をより容易に認めていたバイデン前政権時代の措置を撤回した経緯があり、提案は世界の電子機器市場の混乱を抑える妥協案となる。

  事情に詳しい複数の関係者によると、米商務省の当局者は先週、バイデン前政権下で半導体メーカーが手にしていた恒久的な許可に代わる制度として、「サイトライセンス」構想を韓国側に示した。

  2023年に前政権が導入したいわゆる「認証エンドユーザー(VEU)」プログラムは、25年末に失効する見通し。

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  VEUプログラムの下では、事前の安全対策や監視体制に基づき、サムスン電子やSKハイニックスに対し、推定される数量の中国の工場への出荷を巡り恒久的な承認を与えていた。

  米国は中国に対し、半導体や半導体製造装置の輸出を広範に制限している。関係者によればトランプ政権の提案は、韓国の2社に制限対象となる装置や部品・素材について正確な数量を明記した上で、1年ごとに米国に承認を申請するよう求めるものだという。

  サムスンの広報担当者と韓国の産業通商資源省の報道官はコメントを控えた。SKハイニックスはコメントの要請にすぐには回答しなかった。米商務省産業安全保障局(BIS)もコメントの要請に応じなかった。

原題:US Weighs Annual China Chip Supply Approvals for Samsung, Hynix(抜粋)

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