科捜研職員、7年超で130件
2025年9月8日 午後6時01分
佐賀県警の科捜研職員によるDNA型鑑定の不正を謝罪する井上利彦首席監察官=8日午後、佐賀県警本部
佐賀県警は8日、科学捜査研究所(科捜研)に所属する40代の男性技術職員が、実際には行っていないDNA型鑑定を実施したように装う虚偽の報告や、鑑定結果に関する書類の日付改ざんの不正行為をしていたと明らかにした。2017年6月〜24年10月の7年超で130件の不正を確認。県警は8日付で職員を懲戒免職処分とし、虚偽有印公文書作成・同行使や証拠隠滅などの疑いで書類送検した。
このうち検察庁に送られたのは、殺人未遂や不同意わいせつなどの事件に関する16件。県警は「検察庁に確認し、裁判所の協力を得て精査し、公判には影響ないと判断している」との認識を示した。監督責任を問い、県警本部の技術職員2人を本部長注意、技術職員1人を所属長注意とした。
県警によると、この職員は7年超の期間に632件の鑑定を担当し、130件で不正が確認された。鑑定実施を装った報告は9件だった。
職員は「上司に仕事を早く終わらせたと思わせたい」と説明。井上利彦首席監察官は8日「県民の皆さまに深くおわびする」と謝罪した。
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