インド医薬品業界、関税巡る懸念で米国以外への輸出拡大模索=業界団体

インド医薬品輸出促進協議会の幹部は4日、ロイターに対し、アフリカや中南米、東南アジアといった規制が比較的緩い市場への医薬品輸出の拡大を目指していると話した。使用済みの医薬品パッケージ。2018年撮影(2025年 ロイター/Russell Boyce/Illustration)

[ニューデリー 4日 ロイター] – インド医薬品輸出促進協議会の幹部は4日、ロイターに対し、アフリカや中南米、東南アジアといった規制が比較的緩い市場への医薬品輸出の拡大を目指していると話した。トランプ米政権の関税がリスクとなる中、米国への依存度を引き下げるためだ。

インドから米国へ輸出される医薬品は現在、最高50%の関税を適用されていないが、不確実性の高まりや両国関係の緊迫化により、インドの医薬品業界には警戒姿勢が根強い。

同協議会のナミット・ジョシ会長は米国の関税について「われわれにとっては懸念すべき問題だ」と述べた。

米国はインドの医薬品業界にとって最大の輸出先であり、医薬品輸出全体の3分の1強を占めている。2025年度の対米輸出は前年比20%増の約105億ドルだった。

同協議会の幹部はまた、貿易赤字を埋め合わせするため、最終製品の中国への輸出を推進する計画だと話した。インドの医薬品業界は原材料の60%余りを中国から輸入している。

同協議会のバービン・メータ副会長は、同協議会が来週、関係する計画を政府に提出する予定だと話した。

ロイターは今週、業界関係者の話として、インドはロシア、オランダ、ブラジルへの医薬品輸出を増やす方針だと報じた。

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Sriparna Roy

Sriparna reports on pharmaceutical companies and healthcare in the United States. She has a master’s degree in English literature and post graduate diploma in broadcast journalism.

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