米アップルのインドでの年間売上高は前会計年度に過去最高の約90億ドル(約1兆3300億円)に達した。同社は人口世界一のインドで販売網を拡大しており、主力製品への需要が高まっていることが浮き彫りになった。

   事情に詳しい関係者によれば、3月末までの1年間の売上高は前年同期比で13%増加。その前の年度は80億ドルだった。売上高の大半はスマートフォン「iPhone」が占め、パソコン「MacBook」への需要も増加したという。非公開情報だとして匿名を条件に話した。

Apple Opens Third Apple Store in India

ベンガルールのアップルストア(9月2日)

Photographer: Samyukta Lakshmi/Bloomberg

  世界的にモバイル端末の販売が頭打ちになる中、売上高の大幅な伸びはアップルの追い風となる。

  同社の事業に占めるインド市場の割合は引き続き小さい。だが、アップルは今後数年で重要な市場になると期待しており、対インド投資を進めている。

  同社最大の海外市場である中国では消費が不安定で、地政学的な不確実性も高まっている。中国での売上高は4ー6月期に4.4%増となったが、増収は2年ぶりだった。中国では小米(シャオミ)など現地のスマホ大手に市場シェアを奪われている。

 

  アップルはコメントの要請に応じなかった。

  アップルはインドでの事業拡大戦略の一環として、今週、ベンガルールとプネに新たな店舗をオープンしたばかり。来年初めにはデリー近郊ノイダとムンバイでも新店舗の展開を計画している。

  アップルは2023年に国際事業の経営体制を再編。所得の増加や中間層の拡大に伴う市場の成長可能性を踏まえ、インド市場の位置付けを強化した。

Apple Opens Third Apple Store in India

ベンガルールのアップルストア(9月2日)

Photographer: Samyukta Lakshmi/Bloomberg

原題:Apple’s India Sales Hit Record $9 Billion After Big Retail Push(抜粋)

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