韓国の輸出は8月も増加した。半導体や自動車の出荷が堅調だった。米国の関税措置にもかかわらず、製造業は底堅く推移している。

  産業通商資源省が1日発表したデータによれば、8月の輸出は前年同月比1.3%増加。7月は5.8%増だった。営業日数調整後では7月と同じ5.8%の伸びを記録した。一方、輸入は4%減少し、貿易黒字は65億ドル(約9550億円)となった。

  人工知能(AI)向け高性能品の需要が旺盛で、半導体輸出は27%増加。自動車は9%増だった。また、東南アジアへの輸出は約12%増と、3カ月連続のプラス。半導体や船舶がけん引した。

  こうした中、トランプ米政権は先週、サムスン電子とSKハイニックスが中国事業で米国の技術を使う特例措置を撤回すると発表。韓国の半導体輸出に新たなリスクが生じている。

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  ブルームバーグ・エコノミクスのエコノミスト、権孝性氏は「短期的には韓国の半導体輸出に直接的な影響が出る公算は小さいが、メンテナンス機器に米当局の個別承認が必要になれば、サムスンとSKハイニックスの中国での生産に影響が及ぶ恐れがある」と指摘した。

  権氏はさらに、「長期的には中国工場で先端プロセスへの更新が難しくなる可能性もある。そうなれば、中国での生産が減少し、韓国製半導体の対中輸出が増えることもあり得る」と述べた。

原題:S. Korea Exports Stay Solid on Chip Demand Despite US Tariff (1)(抜粋)

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