
韓国産業通商資源省が1日発表した8月の輸出額は、関税の影響により米国向けが新型コロナ禍以降で最大の減少を記録し、伸びが市場予想を下回った。写真は7月8日、平沢で撮影(2025年 ロイター/Kim Hong-Ji)
[ソウル 1日 ロイター] – 韓国産業通商資源省が1日発表した8月の輸出額は、関税の影響により米国向けが新型コロナ禍以降で最大の減少を記録し、伸びが市場予想を下回った。
輸出は前年同月比1.3%増の584億ドルで、ロイターがまとめた予想の3.0%増を下回った。
人工知能(AI)ブームで好調な半導体販売がけん引し、3カ月連続で前年比を上回ったが、7月の5.8%増から大幅に鈍化し、過去3カ月では最も低い伸びだった。
韓国は7月末、トランプ米政権との貿易協定に合意し、韓国からの輸入品に課される関税率は日本や欧州連合(EU)と同水準の15%になった。当初の25%より低いものの、従来の10%から引き上げられ、8月7日に発効した。
その対米輸出は12.0%減と2020年5月以来最大の落ち込みとなり、自動車、機械、鉄鋼が主要因となった。一方、現在関税が免除されている半導体と無線通信機器は伸びた。
IM証券のエコノミスト、パク・サンヒョン氏は「相互関税発動を控えた駆け込みの影響で、8月の落ち込みはさらに急だった」とし、15%の関税は他国より不利ではないことから、「対米輸出が減少を続けるのは避けられないが、そのペースがさらに悪化することはないだろう」と述べた。
中国向け輸出は2.9%減少したが、東南アジア向けは11.9%の大幅増。台湾向けは旺盛な半導体需要で39.3%急増した。
品目別では半導体が27.1%増、自動車は8.6%増、船舶は11.8%増。一方、石油製品と石油化学製品は価格下落でそれぞれ4.7%、18.7%減少した。
輸入は4.0%減の518億6000万ドル。エコノミスト予想は0.1%減だった。
貿易収支は65億1000万ドルの黒字で、前月の66億1000万ドルから減少した。
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