死者・行方不明者が88人にのぼった紀伊半島豪雨から14年になるのを前に、奈良県五條市で地元の子どもたちが防災について学ぶ催しが行われました。
14年前の平成23年9月の「紀伊半島豪雨」では、奈良、和歌山、三重の3県で死者・行方不明者が88人にのぼりました。
このうち、五條市宇井地区では8人が死亡、3人が行方不明となっていて、被害や教訓を引き継いでいこうと毎年、この時期に地元の子どもたちを対象にした防災学習が行われています。
26日は、小中学生あわせて16人が宇井地区を訪れ、当時、市の防災担当の課長として対応に当たった山本修二さんから被害の状況や自衛隊や役場の活動などについて話を聞きました。
このあと、斜面の崩壊現場を見学し、公園の一角に設けられた慰霊碑に花を添えて亡くなった人たちを悼みました。
参加した小学6年生の男子児童は「崩れた斜面の大きさにびっくりしました。自然を甘く見ないで日ごろから行動したい」と話し、中学3年生の男子生徒は「災害が起きたときは自分の命を最優先に、ほかの人たちにも避難を呼びかけたいと思います」と話していました。
子どもたちに体験を話した山本さんは「きょうの経験はどこかで役立つはずで避難に関する情報が出たときは命を守る行動をとってほしい」と話していました。
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