宝飾品などを買い取る全国チェーンの専門店が、山梨県身延町に新規店舗をオープンさせました。

 どうして人口減少が進む地域に新規出店したのか、その真相を取材しました。

 今月、新たに出店したのは宝飾品やブランド品の買い取り専門店「おたからや」です。

 金の買取価格の高騰など、需要が伸びている業界ではありますが、出店したのは過疎に悩む身延町。

 おととし厚労省が発表した将来人口推計では、2050年には人口が約3分の1の3778人まで減少すると見込まれた地域です。

 需要の先細りが懸念される中、それでも出店に踏み切った理由を伺うと…

おたからや 井戸順子店長
「家の中に残っているもので価値があるもの、ないものを仕分けてほしい。値段を付けてほしいという依頼が多くみられる。価値がわからない骨とう品や集めていたコレクションアイテムなどを相談するところがないという理由があった」

 身延町を含む峡南地域では古民家や蔵のある家が多く、家をたたむ際や遺品の整理などで価値の分からない貴金属が見つかるケースが急増しています。

 山梨県内は宝飾産業が盛んなこともあり、多くの家で何かしらの貴金属が見つかるため従来から依頼が多いエリアだったということです。

おたからや 井戸順子店長
「段ボールにいくつも入れて持って来られて、値段が付くのかな、みたいな(人もいる)。今は物価も高いため、生活費の一部にしたいし、子どもや孫の役に立ちたいといってお金に換える人も多い」

 運営会社によりますと、最近は金の高騰による買い取り依頼だけでなく、生前の家じまいや身辺整理などいわゆる「終活」の一環での依頼が増えていて、依頼全体の半数を占めるようになったといいます。

 井戸店長はこうした需要から、終活ライフケアプランナーの資格を取得し、買い取りと同時に終活のアドバイスにも乗っているということです。

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