土砂災害などをもたらす大雨につながる『線状降水帯』。
改めて、線状降水帯とその予測情報について考えます。

【写真を見る】危険な『線状降水帯』改めて確認したい“予測情報”の心得 とるべき行動

2022年8月。新潟県で『線状降水帯発生情報』が3回発表された“県北豪雨”。
関川村の下関では3時間で323.5mmという記録的な雨が降り、村上市の小岩内地区では土石流が発生。甚大な被害が出ましたが、住民は早めに避難し犠牲者が出なかったことから『小岩内の奇跡』と言われています。

「あすの午前1時ごろから朝方4時ごろにかけて、線状降水帯がこの地区にかかるようなので、不安な方は早めの避難をしてください ―」

その3年後の8月6日。線状降水帯の“予測情報”をうけて自主避難所が開設された小岩内地区では、雨が降り出す前から区長が、地区の29世帯全てに「早めの避難」を呼びかけました。

【小岩内地区 松本富雄区長】
「なかなか夜中避難所まで行くということは大変なことなんで、行くのであれば早めに、明るいうちに」

2022年に広い範囲が浸水した坂町地区でも、住民が早めに雨に備えていました。

【飲食店経営】
「床下の方にあるものを上にあげたり…」
「あとは祈るだけ。毎年不安になる、この時期になると」
【旅館経営】
「とにかくうちの従業員も朝から心配している、ほどほどに降ってくれるのはいいけど、線状降水帯だけは勘弁してほしい…」

■住民が懸念する『線状降水帯』

『線状降水帯』とは、次々と発生した雨雲が列をなし、数時間にわたってほぼ同じ場所を通過または停滞する現象です。
線状に続く強い降水域となるため、発生すると“命に関わるような”土砂災害や洪水などの災害が発生する危険度が高まります。

2022年から気象庁は、線状降水帯が発生する恐れがあると判断した場合、半日ほど前から『予測情報』を出して警戒を呼び掛けています。

さらに2024年からこの予測情報は、「北陸」のような地方単位から「新潟県」のような“府県単位”に絞って出されるようになりました。より身近な『危険』として認識できるようになったのです。

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