鳥取城北をリードする1人、豊村豪仁(昨年のウインターカップより)[写真]=バスケットボールキング
バスケットボールキング編集部
岡山市で開催される「令和7年度全国高等学校総合体育大会バスケットボール競技大会(インターハイ)」が7月27日に開幕。中国インターハイで大会を盛り上げる有力チームと選手を紹介。
文=入江美紀雄
昨年のウインターカップで、鳥取城北高校(鳥取県)は福岡第一高校(福岡県)を81−58で破り、県勢として初の決勝進出を果たした。決勝では福岡大学附属大濠高校(福岡県)に敗れ優勝こそ逃したが、東京体育館のメインコートで高校バスケ界の強豪と互角に戦ったプレーぶりは大きなインパクトを残した。そして、全国準優勝という実績は、後輩たちにとって大きな自信と経験となっている。
今年のチームを牽引するのは、昨冬の決勝でスタメンを務めた新美鯉星、豊村豪仁、ハロルド アズカ。豊村はルーズボールやリバウンドで体を張り、チームの武器であるディフェンスに安定感をもたらす。新美は勝負強い1対1と冷静な判断力で攻撃の軸を担い、精神的支柱としても頼れる存在だ。アズカも驚異的な身体能力で鳥取城北のオフェンスをリードする。
主力を欠く状況のなかでも、控え選手が着実に力をつけており、チーム全体の底上げが進んでいる。日々の練習や試合経験を重ねることで、全員が戦力として機能する状態を目指している。
大会は、地元・鳥取と同じ中国地方の岡山県で開催される。新美は「地元からの声援を力に変えて、結果で恩返ししたい」と語り、まずは目標のベスト4入りを目指す。
運動能力の高いハロルド アズカのプレーに注目昨年のウインターカップより)[写真]=バスケットボールキング
鳥取城北のゴール下を支えるのは、3年生になったハロルド アズカだ。昨年、同校初となるウインターカップ決勝進出の立役者であり、スタメンとして全国の舞台で堂々たるプレーを披露した。200センチのサイズに圧倒的な跳躍力とスピードを活かしたフィニッシュ、広範囲をカバーする守備力は今大会でも大きな武器となる。ただし、故障による回復具合が気になるが、本番でどのようなプレーを見せてくれるのか楽しみだ。
今年はプレーだけでなく、精神面でもチームを支える存在として期待されており、本人もリーダーとしての自覚を持って大会に臨もうとしている。仲間が思いきってプレーできる空気をつくることも、自身の役割のひとつと考えている。
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