ロンドンの住宅価格は、短期的には英国内で最も大きく下落する見通しだ。首都ロンドンは不安定な経済や増税の影響を特に強く受けている。

  英王立公認不動産鑑定士協会(RICS)がまとめる新規住宅購入希望者の照会件数(全英対象)の指数は、2023年11月以来の低水準まで落ち込んだ。2月の住宅販売成約件数も減少が報告された。  

  ロンドンの状況はさらに深刻だ。不動産取引件数は過去最悪の落ち込みとなり、需要も大幅に減退。不動産業者は、ロンドンの住宅価格が今後3カ月間、他のどの地域よりも大幅に下落すると予想している。

  クーパーズ・オブ・ロンドンの不動産コンサルタント、ウィリアム・デラニー氏は「政治や経済の見通しが不透明なため、信頼感が低く、販売は低迷している」と指摘。「家族の増加やより良い学区、交通機関など住宅購入の決断を促すような条件は、ロンドン中心部では当てはまらないことがよくある」と続けた。

  不動産に関する税控除が4月に失効するのを前に購入の勢いが弱まっていることも、ロンドンの住宅市場にさらに圧力をかけている。住宅購入には平均5カ月かかることから、今年に入って手続きを始めた人は、控除失効前に完了できる見込みはほぼない。

原題:London to Suffer UK’s Worst Drop in House Prices, RICS Says(抜粋)

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