2025年6月27日 17:32
北九州市の皿倉山にことし4月にオープンした全長30メートルのスライダーで、外国人女性が骨折する事故が起き利用を中止している問題です。市は27日、これまでに3人が骨折していたと発表しました。
スライダーは北九州の市街地を一望できる皿倉山の山頂に、市が「絶景の遊び場」として整備したものです。ことし4月にオープンした時には、武内市長みずからPRしていました。全長はおよそ30メートル、高低差9メートルのロングスライダーで、絶景に飛び込むような作りが特徴でした。
ただ、5月28日に台湾から来ていた30代の女性が、スライダーを滑って着地する際に足を強くひねり、すねを骨折していたことが分かり、市は事故を把握した翌日の6月3日から、スライダーの利用を中止しています。
そして27日、市は新たに3人が骨折していたと発表しました。午後5時から会見を開いて説明しました。
4月には市職員の40代男性が足のすねをひねって、その後、骨折が分かったということです。そして5月には70代男性が着地の際に尻餅をついて尾てい骨を折りました。さらに同じ5月、小学生に抱えられてスライダーを利用した2歳の男の子が、足のすねを骨折していたという情報が寄せられたということです。
スライダーには「スピード調整は足で行いましょう」などとする日本語と英語の注意書きの看板が設置されていました。「施設の対象年齢は6歳から12歳」「小さい子を抱っこするなどの危険な行為をしないこと」などとする注意喚起も、看板に掲げていたということです。
市は、スライダーが「日本公園施設業協会」の遊具の安全に関する基準を満たしているとした上で、適正な利用方法がすべての利用者に伝わっていないことが事故の原因ではないかと考えられるとしました。
その上で、注意喚起の表示を多言語化するなどして見直し、スライダー付近で関係者によるアナウンスなどを行うとしています。夏休み前の7月下旬をめどに再開を目指すということです。
最終更新日:2025年6月27日 19:09
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