6月17日、インドのモディ首相とカナダのカーニー首相が会談した。写真は握手する両首脳。カナダ・アルバータ州カナナスキスで同日撮影(2025年 ロイター/Amber Bracken)
[カナナスキス(加アルバータ州) 17日 ロイター] – インドのモディ首相とカナダのカーニー首相が17日、会談した。両国の首脳会談は、2023年にカナダのトルドー首相(当時)がインドのシーク教徒独立運動に関わった男性のカナダ国内での殺害事件を巡りインドを非難して以降初めて。
両国の関係は過去2年間に悪化していたが、カーニー首相がアルバータ州で開催された主要7カ国(G7)首脳会議にモディ首相を温かく迎えた際に緊張は見られなかった。
両首脳とも、順調な会談だったとする声明を発表。カナダ側によると、両国が引き揚げていた上級外交官を新たに任命することで合意したという。
カーニー氏は以前、世界のサプライチェーン(供給網)におけるインドの重要性からG7メンバーではないインドを招待したと述べている。
カーニー氏はモディ氏に対し、「ここにお迎えできて大変光栄だ」と伝え、両国の会談は「貴国の重要性の証」であり、共に取り組むべき問題の重要性も示していると述べた。
これらにはエネルギー安全保障、人工知能(AI)、「テロリズム」や国境を越えた弾圧との戦いなどが含まれる。
カナダ側の声明は「相互尊重、法の支配、主権と領土保全の原則へのコミットメントに基づくカナダ・インド関係の重要性を再確認した」としている。
モディ氏は通訳を介して、両国は民主主義的価値を強化するために協力できると述べた。「あなたのリーダーシップの下で、われわれは前向きに協力できると確信している」と語った。
両氏とも、シーク教徒殺害事件を巡る対立には触れなかった。
10年ぶりのカナダ訪問となったモディ氏はXに「素晴らしい会談だった。インドとカナダは、民主主義、自由、法の支配という強い信念で結ばれている」と述べた。
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