愛知県では、水素とアンモニアのサプライチェーン構築や利活用の促進に向けた取組を「あいち水素関連プロジェクト」として推進しております。このプロジェクトの一つとして進めている、「名古屋港湾水素化プロジェクト」において、豊田通商株式会社(名古屋市中村区)などと連携し、国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の「水素社会構築技術開発事業/地域水素利活用技術開発」に「名古屋港及び周辺地域における、商用化を見据えた水素供給インフラの設計・検証」をテーマとして申請し、採択されました。
本調査事業では、名古屋港のコンテナターミナルを中心に、コンテナを運ぶタイヤ式門型クレーン(RTG(アールティージー))やトラック、フォークリフトなどの動力の燃料電池化に向けた、水素の効率的な供給方法を確立することを目標としており、今回は水素を充填する供給インフラの設計・検証を開始します。
今後、愛知県としては、日本一の貨物量を取扱う名古屋港において、本調査事業の結果を踏まえ、港湾での燃料電池を搭載した荷役機械(にやくきかい)や物流車両の導入を目指した取組を推進し、名古屋港における水素活用の社会実装に向けて取組んでいきます。
1 事業名称
名古屋港及び周辺地域における、商用化を見据えた水素供給インフラの設計・検証
2 事業期間
2025年6月~2026年3月
3 事業内容
名古屋港及び周辺地域での荷役機械や物流車両による水素活用の実現には、港湾エリアならではの低コスト化水素供給モデルを確立する必要性があることから、日本の保安基準に適合させながら技術面及び事業面の検証を進めていきます。
4 実施体制
実施体制
体制
名称
役割
共同実施者
豊田通商株式会社
事業取りまとめ、事業化の実現性・経済性の検証
大陽日酸株式会社
供給インフラの設計指針構築・安全性検証
東邦ガス株式会社
最適な出荷設備検討、運用検証
協力者
愛知県
自治体許認可関連の検討サポート、
FC商用車導入プロジェクトとの連携
名古屋港管理組合
港湾エリアでの水素利活用展開に関する検討サポート、
港湾事業者との連携
トヨタ自動車株式会社
水素タンクの知見共有・提供、
FCモビリティの知見共有・提供
5 あいち水素関連プロジェクト
日本一のモノづくり産業が集積する愛知県が、世界に誇る水素産業拠点を形成するため、水素の需要と供給を一体的に創出する「あいち水素関連プロジェクト」を組成し推進する。
参考 NEDO 水素社会構築技術開発事業/地域水素利活用技術開発
地域における水素利活用の促進に向け、地域特性に応じた様々な需給を組み合わせた水素サプライチェーンに関して、必要となる調査研究、技術開発を行うことにより、水素社会実装のモデルを構築する。
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