ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2025.06.09 17:23
トランプ米大統領とテスラのイーロン・マスク最高経営責任者(CEO)の不和が激化する中でマスク氏がアルゼンチン政府の「チェーンソー改革」を取り上げながらトランプ大統領を批判した。マスク氏は7日、Xでアルゼンチンのミレイ大統領の緊縮政策を称賛する内容の投稿をシェアした。ここには「ミレイは政府支出を30%減らし、1カ月ぶりに黒字を達成した。彼の人気は落ちておらずむしろ上昇した。緊縮財政が大衆に人気がないと言うな。ワシントンを支配する強力な特殊利益集団に人気がないだけ」という文とともにミレイ大統領が大統領選挙運動中にチェーンソーを振り回す写真が添えられた。
これと関連し、アルゼンチンの日刊ラナシオンは、マスク氏がミレイ大統領の緊縮政策に対する自身の理念的連帯感を利用してトランプ政権の予算法案を攻撃したと説明した。マスク氏はトランプ大統領が「大きくて美しいひとつの法案」と称した減税案により米国の財政赤字が大幅に増えるだろうとして批判してきたが、アルゼンチンの事例を挙げてこれを遠回しに批判した形だ。
経済学者出身のミレイ大統領は就任後18の中央省庁を8つに減らし、公務員4万人余りを解雇した結果、財政支出を約30%削減した。世界銀行と国際通貨基金(IMF)は今年アルゼンチンの経済成長率が5%を上回ると予想した。
マスク氏はミレイ大統領が大統領候補だった時から彼の財政緊縮公約に関心を見せてきた。ミレイ大統領が就任した後も数回会って連帯感を重ねてきたがミレイ大統領は2月に米国の保守団体の行事でマスク氏と会い自身の選挙運動のシンボルであるチェーンソーをプレゼントした。
連日公開舌戦を行って極限に達したトランプ大統領とマスク氏の不和は停滞状態だ。ワシントン・ポストによると、トランプ大統領はマスク氏とソーシャルメディア(SNS)で舌戦をやりとりした5日にバンス副大統領に「(マスク氏の)問題を公開的に扱うに当たって外交的に行動しなさい」と指示したという。
また、トランプ大統領が周囲にマスク氏との関係を相談しながらマスク氏を「ひどい麻薬中毒者」と呼んだと同紙は伝えた。トランプ大統領がマスク氏の行動をめぐり薬物の影響である可能性にまで言及したということだ。
マスク氏はトランプ大統領を非難した投稿を一部削除しながらも減税案を批判する投稿を追加でシェアした。マスク氏がシェアした投稿は米国の連邦政府支出が急増し州政府と地方政府の支出を逆転したと言及しながら「共和党は有権者が投票したのと反対になることをしている」と主張した。
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