公開日時 2025年05月29日 05:00更新日時 2025年05月29日 10:49


与那国町診療所=2024年10月

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照屋 大哲

 【与那国】与那国町診療所に医師を派遣している公益社団法人地域医療振興協会(東京都)が2026年3月末で契約を終える方針を町に伝えていたことが28日、分かった。町内唯一の医療機関で後任が見つからなければ来年4月以降、医師が不在となる恐れがある。協会担当者は本紙の取材に「継続的な医師の確保が困難になった。次年度以降は限界だ」と述べ、契約更新はしない考えを示した。関係者によると、協会側は医師派遣が難しい理由の一つとして、「台湾有事」への懸念があると町側に伝えたという。

 町は「無医地区」にならないよう、協会への契約継続や県への医師確保の働きかけをしている。診療所は町立。町は2011年10月から運営を協会に委託し、協会が指定管理者となった。5年ごとに契約を更新し、現在の契約は26年3月末で満了となる。

 町は23年度から指定管理に関する補助金を増額し医師を2人体制にして、契約継続に向けた取り組みを進めていた。だが今年1月、協会が来年4月以降は契約を更新しない考えを町に伝えた。糸数健一町長は契約継続を求めたという。協会は取材に対し医師派遣が難しい理由について「さまざまな事情があり、詳細は答えられない」とした。

(照屋大哲)

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