東京 上野の東京国立博物館では、江戸時代中期に、喜多川歌麿や東洲斎写楽といった浮世絵師や作家を世に送り出した出版人、蔦屋重三郎に関連する250余りの作品を集めた特別展が開かれています。
天皇陛下は、27日午後6時に会場に到着し、同じ歌舞伎役者を描いた2枚の浮世絵、写楽の「三代目沢村宗十郎の大岸蔵人」と、歌川豊国の「役者舞台之姿絵 きの国や」をご覧になりました。
天皇陛下は研究員に「描き方の特徴としてはどうなんでしょうか」と尋ね、写楽は役者の上半身をクローズアップして写実的に肖像画のように描いている一方、豊国は役者をかっこよく表現しようとファンが望む役者の全身の姿を描いていて、こうした違いには蔦屋重三郎などの版元の指示が影響していると説明を受けられていました。
特別展「蔦屋重三郎 コンテンツビジネスの風雲児」は、6月15日まで東京国立博物館で開かれています。
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