中国メディアの環球時報は8日、「中国は新たなゴーストトラック軍団で運送業の未来を形作る」とする米ビジネス誌ファストカンパニーの記事を取り上げた。
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中国メディアの環球時報は8日、「中国は新たなゴーストトラック軍団で運送業の未来を形作る」とする米ビジネス誌ファストカンパニーの記事を取り上げた。
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記事はまず、「中国最南端の海南島にある瓊海市の陽光降り注ぐ高速道路を無人の軽トラックが走っている。このトラックにはキャビンさえなく、前面は平らな壁で、センサーとカメラらしきものがずらりと並んでいるだけだ」と紹介した。
記事によると、この未来的でありながら安っぽい見た目の車両は、1台当たり1000個の荷物を完全無人で運ぶことができる無人軽トラック軍団の一部だ。レーザーと高解像度カメラで周囲の環境を認識し、交通信号に従い、障害物を避け、歩行者に道を譲ることができる。中国の物流大手ZTOエクスプレスが運用するこれらの車両は、中国が国内で商品輸送の方法に革命を起こす静かな政府支援の取り組みの先駆けであり、すでに米国の新興企業の努力を大きく上回っている。
記事は「これは中国の自動物流への道のりにおける一歩にすぎない」とし、「政府は物流部門の完全自動化を積極的に推進し、多くの省が海南モデルを採用している。今年はその規模が拡大し、山東省は年内に少なくとも1500台の無人運転車を全域に配備し人件費を50%削減する計画だ」と紹介した。
記事は、ZTOだけでなく、ネット通販最大手アリババの傘下で物流事業を手掛ける菜鳥が数千台の自動運転配送車両を配備したことや、ネット通販大手JDの物流部門も数百台の自動運転車両を運用していることにも触れ、「これは州や市主導の政策がまちまちの米国で起きていることとは全く対照的だ」と伝えた。
記事は、S&Pグローバル・モビリティによると、中国では2030年までに貨物自動運転が主流になり、政府の多大な支援や規制の枠組みに支えられた自動運転への強い取り組みによって、自動運転車技術の開発と自動運転車産業の商業化において潜在的なリーダーとなっていると紹介し、「米国が中国を追い抜くことができるかどうかは時がたてば分かることだが、現時点では、私たちがディズニーランドのフェンス内の無人の乗り物で遊んでいる間に、中国のゴーストトラック軍団が道路の未来を形作っていく姿しか目に浮かばない」と伝えた。(翻訳・編集/柳川)
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