英政府統計局(ONS)が23日発表した4月の英国の小売売上高は前月比1.2%増と、4カ月連続で増加した。小売売上高は、今年に入ってから予想以上に堅調で、増税や家計にかかるコスト上昇、トランプ米大統領の関税戦争といった逆風を、英経済が乗り切れるとの期待が高まっている。

  市場は0.3%の増加を予想していた。

  4月は英国で晴天が過去最多だった。 ONSのハンナ・フィンセルバッハ上級統計官は、「晴天と暖かい気温が、小売売上高の押し上げに貢献した」と分析した。食品とアルコールは売上高が増加したが、一部のエコノミストは、晴天による気分高揚が薄れると、小売売上高は減少する傾向があると指摘した。

  それでもこの数字は、強力な経済成長に基づいて支出計画を進め、さらなる増税を回避しようとしているリーブス財務相にとっては朗報だ。英国は、事実上の景気後退が懸念される中で今年をスタートしたが、これまでのところ予想を上回り、1-3月の国内総生産(GDP)は前期比0.7%増と、1 年以上ぶりの好成長となった。

  最近の前向きな動向が、消費者心理を支えている。生活水準は1-3月期、2四半期連続の減少から回復した。金利は低下傾向にあり、労働者の賃金上昇も堅調に推移している。7月にはエネルギー料金が約7%低下する見込みで、さらに追い風となりそうだ。

原題:Soaring UK Retail Sales Defy Headwinds in Boost for Reeves (2)(抜粋)

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