JPモルガンCEO、米スタグフレーションリスクを警告=BBG

 5月22日 米金融大手JPモルガン・チェースのジェイミー・ダイモン最高経営責任者(CEO、写真)は、地政学、財政赤字、物価上昇圧力という大きなリスクに直面している米国経済がスタグフレーションに陥る可能性を排除できないと語った。写真は15日、パリで代表撮影(2025年 ロイター)

[上海/香港 22日 ロイター] – 米金融大手JPモルガン・チェース(JPM.N), opens new tabのジェイミー・ダイモン最高経営責任者(CEO)は22日、ブルームバーグとのインタビューで、米経済がスタグフレーションに陥るリスクを警告した。

さらに、トランプ大統領の大型減税を盛り込んだ税制・歳出法案について、安定をもたらす可能性はあるものの、財政赤字の削減にはつながらないという認識を示した。JPモルガンの「グローバル・チャイナ・サミット」での発言の録音をロイターが確認した。

米下院は同日朝、税制・歳出法案を僅差で可決。新たな減税措置、軍事費や国境警備への歳出増額を盛り込んでおり、議会予算局によると今後10年間で連邦債務が3兆8000億ドル程度増える見込み。 もっと見る

ダイモンCEOは「財政赤字は恐らく拡大すると思う」とし、政府は支出しつつも、成長を促進できない可能性があると警告した。

さらに、効率的な予算や計画、投資こそが成長を促し、効果的な財政赤字の削減につながるとした上で、「しかしこの大型の法案にそれは盛り込まれていないようだ」と述べた。

これに先立ち、ブルームバーグとのインタビューでは、地政学、財政赤字、物価上昇圧力という大きなリスクに直面している米経済がスタグフレーションに陥る可能性を排除できないと語った。

ダイモン氏は「われわれがスイートスポット(最適な状況)にあるとの認識には同意しない」と発言。米連邦準備理事会(FRB)については様子見という適切な対応をしていると述べた。

同氏は以前、「インフレ高進とスタグフレーションの可能性は他の人々が考えているよりも少し高いと思う」と述べていた。

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