カタールを訪問中のトランプ米大統領は15日、インドが米国製品に対する関税の撤廃を提案したことを明らかにした。

  トランプ氏はカタールで開かれた企業経営者らとのイベントで、インド政府が「基本的に関税を課さない用意があるとの取引をわれわれに提案した」と述べた。

  トランプ大統領は自身が主張するインド側の提案に関して具体的な内容を明かさなかった。インド政府にコメントを求めたが、現時点で返答はなかった。

  モディ首相は2月にホワイトハウスを訪問。インドは米国との貿易交渉をいち早く開始した国の一角で、米印は秋までに二国間合意の第1段階をまとめることで一致している。インドのゴヤル商工相はさらなる交渉のため、17-20日に米国を訪れ、トランプ政権当局者と会合を開く見通しとなっている。

カタールのドーハで記者会見を開いたトランプ米大統領(5月15日)

Source: Bloomberg

  インドは米国の鉄鋼・アルミニウム追加関税に対する報復関税を数日前に警告。ホワイトハウスとの貿易交渉で自国の主張を強めつつある可能性を示唆していた。事情に詳しい複数の関係者によると、貿易協議自体は円滑に進んでいる。

  トランプ氏による今回の発言について、インドが合意のとりまとめに近づいている、あるいはホワイトハウスによる交渉戦術の一環である可能性があると、インドの一部アナリストは指摘している。

  ニューデリーを拠点とするシンクタンク、グローバル・トレード・リサーチ・インスティテュートの創立者アジャイ・スリバスタバ氏は「インドと米国の貿易合意が近い可能性はある」としながらも、「合意には厳密な相互主義が必要であり、双方が等しく関税を取り除かなければならない」と述べた。

  市場の反応は控えめで、ルピー相場は下げを縮小。インド株のNSEニフティ50指数は現地時間午後2時時点で1.7%高となった。

  また、トランプ氏は米アップルのティム・クック最高経営責任者(CEO)と話をし、インドでの生産拡大を思いとどまるよう促したとも説明。「私は彼にインドで建設してほしくないと伝えた」と述べた。

  トランプ氏は話し合いの結果、アップルは「米国での生産を拡大する」との見通しを示した。

原題:Trump Says India Offered to Remove All Tariffs on US Goods (2)(抜粋)

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