5月12日、メキシコのエブラルド経済相(写真)は、米国、カナダとの3カ国間で結んでいる貿易協定「米国・メキシコ・カナダ協定(USMCA)」の再検討を始める時期について「私が予想している時期は今年後半だ」と語り、予定されている2026年から前倒しになるとの見通しを明らかにした。 メキシコ市で4月撮影(2025年 ロイター/Henry Romero)
[メキシコ市 12日 ロイター] – メキシコのエブラルド経済相は12日、米国、カナダとの3カ国間で結んでいる貿易協定「米国・メキシコ・カナダ協定(USMCA)」の再検討を始める時期について「私が予想している時期は今年後半だ」と語り、予定されている2026年から前倒しになるとの見通しを明らかにした。
トランプ米大統領が1期目に北米自由貿易協定(NAFTA)の撤廃を要求し、代わりに2020年に導入されたUSMCAは発効6年後に3カ国が共同で内容を見直すことを義務付けている。トランプ氏はUSMCAについて前倒しで再交渉するよう公に働きかけ、米国がカナダ、メキシコより優位な貿易条件を引き出すように要求している。
トランプ氏は輸入品に対する関税を強化する強硬手段に乗り出しており、米国と世界経済の減速を引き起こすことが懸念されている。一方、USMCAはメキシコから米国への鉄鋼や自動車などの輸出などで依然として効力を持っている。
エブラルド氏はUSMCAの再検討が「わが国にとって都合が良い可能性がある」とし、その理由として「世界の他地域と比較して(協定が)どのように機能するかが明確になるためだ」と指摘した。
エブラルド氏は、メキシコが鉄鋼、アルミニウム、自動車、トマトの米国への輸出で有利な条件を引き出すために米国との貿易交渉に取り組んでいることも明らかにした。
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