ニュージーランド準備銀行(RBNZ、中央銀行)は5月7日公表した金融安定報告書で、世界の経済環境は不安定さが増しているが、国内の金融システムは強固な状態を維持していると強調した。2017年7月、ウェリントンで撮影(2025年 ロイター/David Gray)
[ウェリントン 7日 ロイター] – ニュージーランド準備銀行(RBNZ、中央銀行)は7日公表した金融安定報告書で、世界の経済環境は不安定さが増しているが、国内の金融システムは強固な状態を維持していると強調した。
RBNZによると、トランプ米政権が打ち出した一連の関税措置によって地政学リスクが高まり、金融市場のボラティリティーが跳ね上がって世界の経済活動全体に重大なリスクを生み出している。
ただRBNZは、国内の銀行は、諸条件がさらに悪化したとしても資本や流動性の面で融資を継続できるだけの余裕を備えていると指摘。住宅ローン金利引き下げに伴って不良債権も減少が見込まれ、各行は収益力を維持すると分析した。
RBNZは、以前の高金利の影響などが尾を引き、国内の経済活動は低調だが、借り入れコストの低下や農産物輸出価格が高水準となっていることが債務返済能力を支えていると付け加えた。
昨年8月以降、RBNZは計200ベーシスポイント(bp)の利下げを通じて経済てこ入れを進め、今年さらに政策金利を引き下げると予想されている。
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