
5月8日、米国株式市場は続伸して取引を終えた。ニューヨーク証券取引所で7日撮影(2025年 ロイター/Brendan McDermid)
[ニューヨーク 8日 ロイター] – 米国株式市場は続伸して取引を終えた。米英間の貿易協定や、トランプ大統領が週末に予定される貿易を巡る米中高官協議について実質的な討議が行われると述べたことが好感された。
英国は合意の一環として、米国製品に対する関税を5.1%から1.8%に引き下げ、牛肉など農産物の一部の市場を開放する。米国は英国からの輸入品に対する10%の基本税率を維持する。 もっと見る 米英間の合意でロールスロイス(RR.L), opens new tab製の航空機部品が関税の対象から除外されたことを受け、航空株が買われた。S&P500旅客航空株指数(.SPLRCALI), opens new tabは5.4%高。デルタ航空(DAL.N), opens new tabが7.2%上昇し、指数を押し上げた。ラトニック米商務長官が、英国は米航空機大手ボーイング(BA.N), opens new tabの航空機100億ドル相当を購入すると述べたことから同社株は3.3%上昇、ダウ工業株30種(.DJI), opens new tabで最も好調なパフォーマンスとなった。トランプ大統領はまた、週末の米中貿易協議で合意に達しても驚かないと述べた。 もっと見る
サーチュイティのスコット・ウェルチ最高投資責任者(CIO)は「きょうは英国との発表にポジティブに反応した。トランプ大統領はショーマンなので、今週末のジュネーブでの協議が実質的なものになるという発言はそのまま信じるしかないが、何が起こるかは分からない」と述べた。
S&P主要11セクターでは一般消費財(.SPLRCD), opens new tab、工業(.SPLRCI), opens new tab、エネルギー(.SPNY), opens new tabの上げが目立った一方、ヘルスケア(.SPXHC), opens new tabや公益事業(.SPLRCU), opens new tabが低調だった。小型株で構成するラッセル2000指数(.RUT), opens new tabは1.9%上昇し、関税が最初に発表された4月2日以来の高値で引けた。フィラデルフィア半導体指数(.SOX), opens new tabは1%上昇。トランプ政権が人工知能(AI)向け半導体輸出規制の撤廃・変更を計画していることが好感されている。同指数は前日には1.7%上昇していた。 もっと見る 個別銘柄ではソフトバンクグループ傘下の英半導体設計大手アームの米上場株が6.2%安。第1・四半期(4─6月)の売上高・利益見通しが市場予想に比べて弱気な内容となった。 もっと見る 「コーチ」などのブランドを展開するタペストリー(TPR.N), opens new tabは3.7%高。通期業績見通しの上方修正が好感された。一方、通期見通しを撤回したドーナツチェーンのクリスピー・クリーム(DNUT.O), opens new tabは24.7%急落した。
ニューヨーク証券取引所では値上がり銘柄数が値下がり銘柄数を1.82対1の比率で上回った。ナスダックでも2.15対1で値上がり銘柄が多かった。
米取引所の合算出来高は168億5000万株。直近20営業日の平均は168億6000万株。
LSEGデータに基づく暫定値です。前日比が一致しない場合があります
※米国株式市場
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