塩野義、鳥居薬に1株6350円でTOB 完全子会社化目指す

 5月7日、塩野義製薬は鳥居薬品に対する株式公開買い付け(TOB)を8日から開始すると発表した。写真は塩野義製薬のロゴ。2023年2月、都内で撮影(2025年 ロイター/Androniki Christodoulou)

[東京 7日 ロイター] – 塩野義製薬(4507.T), opens new tabは7日、JT(2914.T), opens new tab傘下の鳥居薬品(4551.T), opens new tabを買収すると発表した。1株6350円で株式を公開買い付け(TOB)した後、JTの保有分を鳥居が自社株買いで取得する。塩野義はJTの米医薬関係会社も買収する予定で、総額は1600億円規模となる。

塩野義は自社の製造能力と販売網を生かし、鳥居を含めたJTの医薬事業が展開する製品との相乗効果を出したい考え。一方、JTはたばこ事業に専念する。

TOBの期間は8日から6月18日までで、総額は約807億円。1株当たりの買い付け価格は、前営業日である2日の5230円に対して21.41%のプレミアムを加えた水準となる。鳥居薬品の取締役会は、同TOBに賛同の意見を表明した。

TOB成立後、鳥居はJTが保有する自社株約54%をおよそ700億円で取得する。

塩野義によると、2024年初頭からJTの医薬事業と鳥居薬品との協業を検討。低分子創薬に強みを持ち、高い研究開発技術を持つJTの医薬事業を承継することで、効率的かつスピーディーな事業運営が可能になるとの結論に至り、24年8月に医薬事業の譲受と鳥居薬品の完全子会社化を提案したという。

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