EU、27年末までにロシア産ガス輸入全廃 法的措置を来月提案

欧州連合(EU)の執行機関である欧州委員会は6日、ロシア産天然ガスと液化天然ガス(LNG)の輸入を2027年末までに段階的に停止するための法的措置を来月に提案すると発表した。(2025年 ロイター/Dado Ruvic/Illustration)

[ブリュッセル 6日 ロイター] – 欧州連合(EU)の執行機関である欧州委員会は6日、ロシア産天然ガスと液化天然ガス(LNG)の輸入を2027年末までに段階的に停止するための法的措置を来月に提案すると発表した。

EUは22年2月のロシアによるウクライナ全面侵攻開始を受け、ロシアとのエネルギー取引を終わらせる方針を決定。この日に発表された計画によると、欧州委は既存契約の下で残っているロシア産天然ガスとLNGの輸入を27年末までに禁止する法的な提案を6月に行う。このほか、新規契約と既存のスポット契約に基づく輸入を25年末までに禁止する提案も同月中に行う。

欧州委のダン・ヨルゲンセン委員(エネルギー・住宅担当)は「22年2月以降、EUはウクライナに提供した支援よりも多くの資金をロシアからの化石燃料購入に費やしてきた」とし、「こうした状況は明らかに容認できない」と述べた。

欧州委は、ロシア産天然ガスの輸入を段階的に停止しても、米国やカタールなどで26年以降に新たなLNG供給プロジェクトが稼働するため、欧州のエネルギー価格への影響は限定されるとの見方を示している。

EUはロシア産の石炭のほか、大部分の原油の輸入に対する制裁を導入しているが、天然ガスについてはスロバキアとハンガリーの反対により制裁を課すことができていない。

欧州委はロシア産濃縮ウランの輸入に対する措置も提案する。

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