イーロン・マスク氏にとって、宇宙空間は、さらに混みあってきそうだ。写真は、地球と衛星の模型。2024年11月、ボスニア・ヘルツェゴビナのサラエボで撮影(2025年 ロイター/Dado Ruvic)
[ローマ 19日 ロイター] – イタリアのウルソ企業相は19日、政府通信用の低軌道衛星を独自に開発する意向を示した。米実業家イーロン・マスク氏が手掛ける衛星通信サービス「スターリンク」に代わるシステムの構築を目指す。
同国のメローニ首相は以前、危険な地域で活動する政府関係者に暗号化通信サービスを提供するため、スターリンクの利用を検討していると述べていた。
これに対し野党は猛反発。トランプ米政権に参加する外国人起業家と国家安全保障に関わる契約を結ぶのは賢明ではないと主張していた。
ウルソ企業相は下院で「独自に開発する国の低軌道衛星システムの創設について作業を進めている。国内の大手企業が関与する」とし、マスク氏など他の外国事業者のシステムに代わる競争力のある選択肢になるとの認識を示した。
開発日程や開発に参加する企業名は明らかにしなかったが、イタリア宇宙機関が実現可能性調査を進めるという。
マスク氏はメローニ首相と親しく、先月、イタリアにサービスを提供する用意があると述べていた。
スターリンクはマスク氏が率いる宇宙企業スペースXの衛星通信サービス。関係筋は、イタリア政府が同社と15億ユーロ(15億7000万ドル)規模の5カ年契約を締結することを検討していると述べていた。
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