アメリカのトランプ政権が協議からの離脱を表明する中、ワクチンの迅速な開発のための病原体の情報を、国や企業の間で共有できるようにする仕組み作りなどで合意できるかが焦点となっています。

「パンデミック条約」は、国際的な感染症対策を強化し、新たなウイルスの流行を予防するための新たな国際条約で、来月開かれるWHO総会での採択を目指しています。

7日、スイスのジュネーブにあるWHOの本部で始まった最終協議では、冒頭、テドロス事務局長が「次のパンデミックは待ってくれない。世界が分断され対立する時代でも、各国は協力して共通点を見出すことができる」と述べ、各国に結束を促しました。

条約では、速やかにワクチンを開発するため病原体の情報を各国と製薬会社の間で共有できるようにする仕組み作りなどを目指していますが、トランプ政権が条約の採択に向けた協議からの離脱を表明する中、正式に採択できるかが焦点となっています。

また、協議では途上国の感染症対策の強化をめぐって先進国からの技術支援や資金援助がどこまでできるのかも議論になっていて、関係者によりますと、途上国と先進国の立場の隔たりは大きく、予断を許さない状況です。

最終協議は今月11日まで開かれます。

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