中国、財政緩和策拡大へ 関税の影響相殺で=ゴールドマン

 4月6日、米ゴールドマン・サックスは、中国が先週発表された米国による予想以上の高関税を受け、経済への影響を相殺するために財政緩和策を加速させるとの見通しを示した。写真はゴールドマン・サックスのロゴ。米ニューヨークで2021年11月撮影(2025 ロイター/Andrew Kelly)

[北京 7日 ロイター] – 米ゴールドマン・サックスは、中国が先週発表された米国による予想以上の高関税を受け、経済への影響を相殺するために財政緩和策を加速させるとの見通しを示した。

6日のリポートで、トランプ大統領が発表した新たな関税により、今年の中国の国内総生産(GDP)伸び率は少なくとも0.7%ポイント押し下げられる見込みとした。

ゴールドマンは「関税が発表されるまで、成長率はわれわれの予想を上回っており、2025年GDP見通しの上方修正を検討していた」と述べた。

ゴールドマンは6日に中国共産党機関紙・人民日報に掲載された、中国が取りうる金融政策や措置に関する論評を取り上げた。

記事は「進展する情勢を踏まえ、準備率引き下げや金利引き下げといった金融政策手段には調整余地が十分にある」と指摘。財政赤字、特別債、特別国債のさらなる拡大の可能性に言及した。中国は国内消費を促進するために「特別な措置」をとり、確立された政策の実施を加速させ、予備政策を一括して導入するという。

ゴールドマンは6日に公表した別のリポートで、今年の中国GDP伸び率予測を4.5%に据え置いた。第1・四半期のデータが予想を上回ったことや、政策緩和期待が高まったことが背景。一方、今年の利益成長率予想は9%から7%に引き下げた。

トランプ氏は2日、貿易相手国に対する相互関税を発表し、中国には発動済みの20%に加え、34%を上乗せするとした。 もっと見る 中国は報復措置を取ると表明した。 もっと見る

ゴールドマンはまた、米国への輸出依存度や市場感応度の高さを理由に台湾をアジア市場の配分でアンダーウエートに引き下げた。

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