オーストラリアの年金・資産運用会社AMPはビットコイン先物に約2700万豪ドル(約26億円)の資産を割り当てた。暗号資産(仮想通貨)商品への投資は国内の大手年金運用会社として初めて。

  AMPのシニア・ポートフォリオマネジャー、スティーブ・フレッグ氏は、今年に入り同社として「思い切ってビットコインに少額投資した」とリンクトインに今週投稿した。AMPの広報担当者は、投資先はビットコイン先物だが、投資配分を増やす計画はないと説明した。

  ビットコインは先週、初めて10万ドルの大台を突破。11月の米大統領選でドナルド・トランプ氏が勝利してから40%余り上昇した。

  だが4兆1000億豪ドル規模の豪州年金制度は暗号資産投資にほとんど熱意を示していない。豪準備銀行(中央銀行)のブロック総裁は最近、ビットコインは豪州経済に対して何の役割も果たしていないと発言。豪健全性規制庁(APRA)も以前、デジタル資産に関する活動に関与する際には「しっかりしたリスク管理統制」が必要だと警告している。

  ビットコイン先物投資は、大手運用会社によるビットコインやイーサの直接投資型上場投資信託(ETF)投入など、過去1年間にデジタル資産業界で進んだ「構造的変化」を意識したものだと、AMPのアンナ・シェリー最高投資責任者(CIO)は電子メールでコメントした。

  「投資チームと委員会によるテストと慎重な検討を経て、われわれは5月に『ダイナミック・アセット・アロケーション』プログラムを通じ、リスク管理された小規模のデジタル資産ポジションを取り入れた」と説明。エクスポージャーは同社の年金資産全体の約0.05%だと指摘した。

原題:Australian Pension Fund Reveals Rare Wager on Bitcoin Futures(抜粋)

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