米国株式市場=大幅続伸、関税巡る楽観的見方で エヌビディアやテスラが高い

米国株式市場は大幅続伸し、S&P総合500種は2週間超ぶりの高値で取引を終えた。(2025年 ロイター/Mike Segar)

[ニューヨーク 24日 ロイター] – 米国株式市場は大幅続伸し、S&P総合500種は2週間超ぶりの高値で取引を終えた。トランプ米政権が貿易相手国に対する関税でより控えめな姿勢を取る可能性があるとの期待から、半導体大手エヌビディアや電気自動車大手テスラなどが上昇した。

トランプ政権は自動車など特定の産業を対象とした関税について、4月2日の発表を見送る方向だと複数のメディアが政府高官の話として伝えた。ただ政権当局者は、状況は流動的で最終決定は下されていないとした。 もっと見る これまでの売りで大きく値を下げたハイテク株に買いが入り、エヌビディア(NVDA.O), opens new tabが3%超、アドバンスト・マイクロ・デバイセズ(AMD)(AMD.O), opens new tabが7%、それぞれ上昇。フィラデルフィア半導体指数(.SOX), opens new tabは3%高となった。関税を巡る楽観的な見方からテスラ(TSLA.O), opens new tabも12%近く急伸し、昨年11月上旬以来の大幅な上昇率を記録。最近の下落分の一部を取り戻した。S&P500(.SPX), opens new tabは今月13日に付けた直近安値から約4%回復した。2月19日に付けた終値での最高値からはなお約6%下落している。

CFRAリサーチのチーフ投資ストラテジスト、サム・ストーバル氏は「市場ではやや安心感が広がったが、同時にいつまで持続するかには懐疑的だ」と指摘。関税とそれが経済成長やインフレ、企業利益に与える影響という株価調整の原因は解消されていないと述べた。

国内事業に軸足を置く傾向にある小型株中心のラッセル2000指数(.RUT), opens new tabは2.55%高で2週間ぶりの高値を付けた。投資家の不安心理の度合いを示すVIX指数(.VIX), opens new tabは1.8ポイント低下し、1カ月ぶりの低水準となった。S&P500の主要11業種のうち10業種が上昇。テスラの上昇を追い風に一般消費財(.SPLRCD), opens new tabが4.07%高で上げを主導したほか、通信サービス(.SPLRCL), opens new tabも2.1%高と好調だった。米S&Pグローバルが発表した3月の米総合購買担当者景気指数(PMI)速報値は53.5と、前月の51.6から上昇した。ただ、トランプ政権が掲げる関税措置や連邦政府の大幅な支出削減に対する懸念の高まりが、依然として年内の景気心理や見通しの重しとなっている。 もっと見る

投資家は28日発表の個人消費支出(PCE)価格指数などに注目している。

個別では防衛大手ロッキード・マーチン(LMT.N), opens new tabが1%超下落。BofAグローバル・リサーチが投資判断を「バイ」から「ニュートラル」に引き下げた。暗号資産(仮想通貨)ビットコインの上昇を受けて関連銘柄が買われ、マイクロストラテジー(MSTR.O), opens new tabは約10%、コインベース(COIN.O), opens new tabは約7%、それぞれ上昇した。S&P500(.AD.SPX), opens new tabでは値上がり銘柄数が値下がり銘柄数を5.4対1の比率で上回った。

米取引所の合算出来高は136億株。直近20営業日の平均は165億株。

LSEGデータに基づく暫定値です。前日比が一致しない場合があります
※米国株式市場

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