中国経済、今年は順調にスタート さらなる政策支援も=副首相

 3月27日、中国の丁薛祥・副首相(写真)は、国内経済が2025年のスタートを順調に切ったと述べた上で、内需と不動産セクターを押し上げる追加措置を講じると表明した。北京で17日撮影(2025年 ロイター/Florence Lo)

[博鰲(中国) 27日 ロイター] – 中国の丁薛祥副首相は27日、海南省で開催されている博鰲フォーラムで基調講演を行った。中国経済は今年に入り順調に推移しているとの認識を示した上で、内需と不動産セクターの支援に向けさらなる措置を講じると表明した。

丁氏は「今年1─2月、経済は着実なスタートを切り、昨年第4・四半期からの上向き傾向が続いている」との認識を示した。

「5%前後という今年の成長目標は、慎重な計算と緻密な計画を経て決定され、成長の可能性と好条件、強力な政策措置によって支えられている」と指摘した。「より積極的かつ効果的なマクロ経済政策が実施され、国内需要を包括的に拡大し、対外貿易と投資を安定させる」と述べた。

地政学面の懸念や規制リスクなどで海外からの対中投資は鈍っている。直近のデータで1月の対内直接投資は前年比13.4%減少した。

丁氏は「海外からの投資促進に向け、規制緩和を着実に進め、市場アクセスをさらに緩和し、全ての国の企業が中国に投資し発展することを心から歓迎する」と述べた。「不動産市場と株式市場の健全な発展を促進する」ための「取り組みを強化」するとした。

人工知能(AI)、量子技術、バイオ、新エネルギー車(NEV)の分野における中国の競争力向上に言及し、「中国経済は新たなフロンティアに向けて前進し、高レベルの技術的自立と自律的な強化を加速させている」と述べた。

トランプ米政権を念頭に、貿易や投資の保護主義に断固反対するとも述べた。

中国人民銀行(中央銀行)の宣昌能副総裁は同フォーラムで、人民銀には十分な金融政策の余地があると述べ、適切な時期に預金準備率と金利を引き下げる意向を示した。

また中国国家外為管理局(SAFE)高官は、通貨人民元の水準を「基本的に安定」させ、過度な変動を防ぐ措置を講じると表明した。

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