米国株式市場=反落、関税巡る懸念が重し FOMCに注目

米国株式市場は下落し、2日続いた上昇の流れが途切れた。2021年1月撮影(2025年 ロイター/Mike Segar)

[ニューヨーク 18日 ロイター] – 米国株式市場は下落し、2日続いた上昇の流れが途切れた。連邦準備理事会(FRB)の政策決定を控えた警戒感や、トランプ大統領の関税政策がもたらす潜在的な影響を巡る懸念が重しとなった。

FRBは18─19日のFOMCで、政策金利を据え置くと予想されている。今回の会合では政策声明とともに経済見通しも公表される。

市場では年内に約60ベーシスポイント(bp)の利下げが織り込まれているが、複数の政策当局者は関税が経済データに与える影響を見極めたいとして政策変更に慎重な姿勢を示している。

インガルス・アンド・スナイダーのシニアポートフォリオストラテジスト、ティム・グリスキー氏は「関税がどの程度の範囲に及ぶのか、経済にどのような影響を与えるのか、FRBが最終的にどの程度緩和するのか、そして経済全体について、不確実性が非常に高い」と指摘。

「市場には多くの混乱があり、株価が上昇して企業が成長し利益を増やす現実的な機会がないときには恐怖が生じる」と語った。

米労働省が18日発表した2月の輸入物価指数は、消費財価格高を背景に予想外に上昇し、インフレ懸念が高まった。 もっと見る この日はグロース(成長)株の下げがきつく、S&P500グロース指数(.IGX), opens new tabは一時、2.2%下落。S&Pの主要11セクターでは通信サービス(.SPLRCL), opens new tabが2.14%安と下げが最大だった。個別銘柄では、グーグルの親会社アルファベット(GOOGL.O), opens new tabが2.2%安。同社はサイバーセキュリティーを手がける米新興企業Wiz(ウィズ)を約320億ドルの現金で買収すると発表した。買収額はアルファベットにとって過去最大となる。 もっと見る 年次開発者会議を開催中の半導体大手エヌビディア(NVDA.O), opens new tabは3.35%下落。ジェンスン・フアン最高経営責任者(CEO)は、同社が人工知能(AI)業界の変化にうまく対応できる状況にあると述べた。同業界では企業がAIモデルのトレーニングから詳細な回答の取得へと移行しつつある。電気自動車(EV)大手テスラ(TSLA.O), opens new tabは5.34%下落。完全自動運転の価格設定とロボタクシー(自動運転タクシー)の市場シェアに対する期待が低下しているとして、RBCが株価目標を320ドルから120ドルに引き下げたことを受けた。同社の株価は年初来45%近く下落している。

ニューヨーク証券取引所では値下がり銘柄数が値上がり銘柄数を1.69対1の比率で上回った。ナスダックでも1.93対1で値下がり銘柄が多かった。

米取引所の合算出来高は134億株。直近20営業日の平均は164億1000万株。

LSEGデータに基づく暫定値です。前日比が一致しない場合があります
※米国株式市場

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