静岡県熱海市の土石流発生から7日で5日目です。現場には雨が降るなどの影響で捜索が難航しているという状況が引き続き続いています。

 捜索活動は天気との闘いにもなってきました。7日の熱海市は雨が降ったりやんだり。その一方で30.7度まで気温が上がり、今年初の真夏日となりました。

 捜索隊員たちが一斉に現場を見つめます。捜索活動は二次災害の危険に注意を払いながら行われています。

 土砂災害ではこれまでに7人の死亡が確認され、今も27人の安否が分かっていません。

 そんななか、現場の土地開発の実態が見えてきました。

 熱海市伊豆山地区の土石流で避難している人たちの間にある不安が持ち上がっています。期限が来たら避難所となっているホテルを出なければならないのです。

 県と市は現在、ホテルなどに避難している560人について市営住宅や県営住宅を提供する方針です。

 そんななか、被害を広げた要因とされる盛り土について静岡県の難波副知事が見解を示しました。

 静岡県・難波喬司副知事:「盛り土の工法が適切であったかというと、副知事としてではなく技術者の個人的見解として、この工法は不適切であっただろうと思います」

 県が行った調査では、2010年には土地の改変が行われていた可能性があり、盛り土を作る場合に必要とされる水を抜くための排水溝や管がないとみられることが分かりました。

 2011年、神奈川県の不動産会社から土地を買い取った現在の所有者の弁護士はこう話します。

 現在の土地所有者の代理人弁護士:「盛り土という話は聞いていません。ただ、段々畑状になっていました、買った時は。今から思えば、盛り土をしたとすれば、盛り土をした後だったんですね」

 2010年、不動産関係者が資料用に撮影した崩落現場付近の映像。撮影者は崩落現場を見渡せる場所から撮影します。

 盛り土を行ったのは2010年当時に土地を所有していた業者です。映像からは、すでに土が階段状に積まれているのが分かります。

 このころの現場周辺を良く知る人に話を聞きました。

 現場周辺をよく知る人:「一見すれば残土ですよね。処分残土というね。皆さん捨て場を探しているから需要はいくらでもありますよね」

 現場を知る人によりますと、建設用の残土の捨て置き場のような場所になっていたというのです。

 静岡県によりますと、盛り土にはプラスチック片などの廃棄物のようなものが混ざっていたといいます。

 静岡県の難波副知事は今後、原因の究明に向けてドローンやボーリング調査を進めると話しています。

※最新の情報は静岡県のHPをご確認下さい。
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp

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