熱海市の土石流が起きた現場では7月7日も救助活動、そして復旧作業が進められています。この活動は思ったように進んでいないようです。何が起きているのか、現場を取材した寺坂記者に聞きます。実際に行った現場はどんな様子だったんでしょうか?

<JNN取材団 寺坂元貴記者>「私は土石流が発生した先週の土曜日から熱海市内に入り、4日間、現場の取材を続けました。特に被害の大きかった国道135号付近を中心に取材したんですが、救助活動を阻んでいたのは大量の土砂でした。ここでは時折、土砂崩れの前に起きるといわれている変なにおいを感じることもありました。この泥は近くのお店や住宅にも入り込んでいて、これからの復旧作業にも大きな足かせになることが心配されます。

 救助活動はなかなか思うように進んでいないときのうまでの中継などで話されていましたよね?

<JNN取材団 寺坂元貴記者>「人命救助はスピードが第一なんですが、この現場は何度も作業がストップしたんです。現場ではこの退避命令が何度も出されたんです。上流部で水が増えたり、濁ったりあるいは土砂の小さな崩落が確認された場合には、二次被害の危険性があるとして現場の警察や消防、自衛隊は安全な場所に離れるんです。救助活動はどうしても被害の大きい場所で行われますし、被害の大きい場所にはすぐそばに濁流が流れているんです。そのため、作業はどうしてもストップすることになり、再開するときにはまた最初から安全の確認などをしなければいけないので、時間がかかってしまうんです」

 今回、なぜこんなに被害が大きくなったと考えていますか?

<JNN取材団 寺坂元貴記者>「私が見た限りは地形の問題が大きいと思います。熱海市は坂が多い街で、斜面に家が建っているんですね。崩落を起こした現場から細く急斜面の場所を土砂が勢いよく流れてきてしまったため、破壊力を増してしまった、それが今回の被害を大きくしたという面があると思います。同じような場所は県内の各地にありますので、今後、土砂災害の危険があるというとき、私たちの警戒感をさらに上げていかなければならないと感じさせられた現場でした」
#オレンジ6 7月7日放送

WACOCA JAPAN: People, Life, Style.