大規模な土石流を引き起こした大雨の原因について気象予報士の田中健太郎さんに聞きます。
<田中健太郎気象予報士>「日付が変った頃からの雨雲レーダーをご覧ください。静岡県には東西にのびる活発な雨雲が広がっていました。この活発な雨雲が熱海市付近にかかる時間が長くなりました。また、県内全域で発達した積乱雲が通過していったことで、多くの地域で記録的な雨となりました。72時間降水量を見ると、天竜や土肥では観測史上最大の値となりました。熱海市網代も408.5ミリと7月の観測史上最大の数字でした。400ミリというのは3日間で7月一カ月分以上の雨が降ったことになります。長く強い雨が降ったことが一番の原因となりました。大雨の危険度分布図を見ると、赤いところが警戒レベル、紫は極めて危険となっています。まだ、熱海市は紫なので、新たな土砂災害が今起きてもおかしくない状況が続いています」
今後も危険な状況は続きますか?
<田中健太郎気象予報士>「県内全域で続きそうです。というのも、3日間を通して大雨が続いています。2日の静岡市も一時的に滝のような降り方をしました。車の運転が危なくなるような雨が断続的に降っています。東部では道路が冠水し、車が水につかってしまうほどの雨の量です。そして、この後も雨が続くので警戒が必要です。今、いったん小康状態となっている地域も3日夜にまた雨が降り出してしまいそうです。熱海市でもまだ土砂降りの雨が予想されるので油断できない状況が続きます。4日は西部や中部でも日中ザーザー降りになってしまう見込みです。また、雨が止んだ後も危険な崖や斜面からは離れて安全な場所で過ごしてください」
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