「あきらめた。もうダメ」地震後もう少しで住める状態も…“能登豪雨”住民の生活激変【報道ステーション】(2024年9月25日)

「あきらめた。もうダメ」地震後もう少しで住める状態も…“能登豪雨”住民の生活激変【報道ステーション】(2024年9月25日)

発生から5日目。石川県能登半島を襲った豪雨で、最も被害が大きかった輪島市の孤立集落にも救助の手が届き始めました。ただ、この先も故郷に残るかどうか。住民は重い選択を迫られています。

■最多人数“孤立集落”の選択

今回、最も多くの人が閉じ込められた輪島市七浦地区。住民209人全員が孤立しました。通信手段が遮断され、電気も水道も使えないなかで耐え続けてきました。

七浦地区 伏見孝一区長
「(Q.数日間どのように生活を)若い方は各地区の連絡や物資の輸送、情報交換など。(Q.食材や水は)水はこの辺の山に出ているものがあるので沸かして飲める」

大半の住民が高齢者で、これ以上の孤立は危険です。地区の代表者らで話し合って209人全員での集団避難を決めました。

七浦地区 伏見孝一区長
「(避難は)26日から当面。(Q.いつ決まった)先ほど」

地震と大雨、これで2度目の集落丸ごと避難となります。

杉下ミツ子さん(76)
「今、仮設に慣れ、落ち着いたところ。避難せんで、ここにおれたら一番いい」

東由紀恵さん(70)
「(Q.皆で一緒に避難する)つもりです。もういられない、暗い中には。暗くて水のない中には。地震でちょっと頑張って、やっと抜けて『もうこんな経験したくない』と思っていたら、また起きたので」

集団避難は26日午前9時から始まるということです。

■物資背負い山間部の集落へ

孤立状態にある集落は、まだ16カ所あります。物資を届ける自衛隊に同行しました。流木をくぐったり、乗り越えたり。歩くこと30分。輪島市の美谷町に到着しました。水やお米、カレーといった物資を避難所に運び込んでいきます。

住民
「泥だらけになってね。ありがとう」

美谷町では35人ほどが取り残されていました。ライフラインも全滅しています。避難所まで来ることができない住民を隊員らが迎えに行きます。

住民
「ありがとう。すみません。お世話になります」

3等陸尉 岡崎友彦小隊長
「『ありがとう』という感謝。『本当に助かっている』と言葉を頂き、自分たちもそういう言葉が励みになる」

■地震後残るも「もうダメ」

これから集団避難が加速するであろうなか、地元に残ることを決めた人もいます。輪島市議の大宮正さんです。

輪島市議会 大宮正副議長
「とんでもなく変わって、このざまやわ」

輪島市南志見地区。能登半島地震でいち早く、集団避難に踏み切った地区です。それでも大宮さんは南志見から離れませんでした。

輪島市議会 大宮正副議長(1月)
「何かあった時、避難した人に連絡しないといけない。人づてではなんとも分からないので。すごいものですね地震って。地域の景色が変わってしまった」

そのわずか8カ月後。同じ高台から見た景色は…。

輪島市議会 大宮正副議長
「2階の家からタオル振って『助けてくれ』と。行くにも行けないし、手信号であっち行けと送るだけで。(Q.ここから見た光景は)おれが死ぬまで目から離れんやろうね」

普段、穏やかだった川があっという間に氾濫。その濁流は海にまで押し寄せ、10軒以上の住宅が流されました。大宮さんは今、被害状況を確認するため、街の人に声をかけてまわっています。

田谷敬子さん
「このドアにつかまって流れていくのを見ていた。いっぺんに来たのでびっくりして。家も流されていたら私も一緒に流されていた。地震の時はなんとか(自宅を)直せば住める状態だった。よかったなと思っていたところで…」

地震の後、もう少しで住める状態にまでこぎつけていた住民は、今回の被害を受けて…。

輪島市議会 大宮正副議長
「最後にあいさつして出ていった。(Q.なんという言葉を)『諦めた。行きます。もうダメ』と出ていった」

どうすれば街を維持していくことができるのか。ずっと考え続けています。

輪島市議会 大宮正副議長
「“耐える”というのは『もう半年我慢』と区切りが見えれば我慢できるけれど、いつか分からないというのは我慢しきれない。もうダメと諦める人が間違いなく出る。食い止めるために何をすべきか試行錯誤しながらやっている」

■「妻が見つかってよかった」

3人の行方が分からない輪島市久手川町での捜索に動きがあったのは、25日午前9時過ぎのこと。積みあがった流木と土砂の中から井角祐子さん(68)の遺体が見つかりました。現場では家族もずっと捜し続けていました。

祐子さんの夫 井角隆さん(70)
「本当に見つかってよかった。もうそれだけですね。朗らかで元気で、子ども孫思いでしたね」

目の前で自宅ごと流されていったということです。

豪雨で亡くなった人は9人。今も安否や行方が分からない人は6人となりました。
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp

47 Comments

  1. 岸田さん、会見しないのか、被災地を安心させてあげて下さいよ。

    辞めるから関係ないと思ってんのか…何やってんだよ、頼むよ。

  2. 大地が、砂色なのが気になる 関東平野とは全然違う なんかソレも影響有るのかなぁ 本来なら自然豊かで、海も見渡せて 田舎好きには 行きたい場所なのに😢

  3. 結局今回頑張っても
    また似たような災害が来る可能性があるならば
    離れる選択も必要だと思う

  4. 被災された方は本当に大変ですね・・
    ”全員避難”ってTVで報道しちゃうと、窃盗とかの二次被害が起きないか心配

  5. 世が世なら人間が立ち入ると神が怒って地震と天災が起こる場所として言い伝えられるレベル

  6. 俺が死ぬまで目から離れない
    311でもあったな
    あれから13年経つのにな……

  7. 地震と違って、土砂災害はいくらでも対策ができるんだからさぁ、できることは今の内にやっとこうや。

  8. 宮城県の女川に住んで居ます。

    私、個人の思考になりますが 神=自然 と考えます。

    神は命も与えもし時には残酷に奪いもする。

    もっと分かりやすく言えば、もののけ姫のシシガミ様ですね。

    人には動物の住まいである自然を破壊し、人口を拡げてきた歴史があるので、動物に還す時が来たのかもしれませんね。

    自然がなければ、命は育まれません。

    自然と共存するしかないのです。踏んばるしかないのです。

    能登の皆さん、頑張ってください。

    わたしも仕事のスケジュールをみて
    ボランティアに参加しようと思います。

  9. 生まれ住んだ街だろうけど、引っ越し先があるならば思い切って移住しても良いと思う。
    今回は選挙に夢中で一切汚すことない作業着で対策本部とかのパフォーマンスすらしないから自民党をアテにしてはいけない。共助で急場を凌ごう!

  10. ホント、自衛隊の皆さん「有り難う」ですよね、いまこの現状で、一番欲しい力は、政府でもなく、ボランティアでもなく災害時の救助のプロ、自衛隊、消防士の救援だと思います❗

  11. 今の彼氏と会うまでマチアプしてたけど、その期間なんと5年。ずっとやってたわけじゃないけど、やっぱりお互い残り物が集まった場所という感じで、まともな男性ほとんどいなかった。数回ごときでいいひとに会えるわけない

  12. マスゴミの人は回りに迷惑を掛けるだけで、
    救援活動はしたの? 泥だらけになった??

  13. 地震で終わりかと思って皆で協力して復興していこうと思ったら今度は洪水。。。

  14. Matthew 24:7
    For nation will rise against nation and kingdom against kingdom, and there will be food shortages and earthquakes in one place after another.

  15. 奥さんのご遺体と対面したばかりの男性にインタビューするってどんな神経してるの
    視聴者だってそんなの見たくないから撮りに行っても逆効果だよいい加減気づこうよ

  16. 能登は一時移住を考えたくらい良い場所なのにこんな風に言われる場所になるなんて。。。自然が相手とはいえ本当に残念だし辛い

  17. 領土を維持するのは住民の存在なんだから領土の末端にいる日本人を快適に住まわせることが大事だよなぁ

  18. 集落の多くはご高齢の方ばかりで、元日震災の時、これ以上の災害は起きてほしくない、多少の余震があっても、集落か、仮設住宅を安住の地にしたいと思っていたのが、今回の豪雨による二次被害、むしろ巨木の流木や、土砂の崩落など、行方不明者もいる中で、これが本被害となってしまった感はあるが、インタビューを受けたお年寄りの皆さんの疲弊感・やりきれない思いが痛いほど伝わってくる。

  19. 自衛隊の皆様、度重なる災害のなか、いつも救援に行ってくださり、ありがとうございます。本当に感謝しています。体調を崩されませんようご自愛ください。

  20. 金かける意味よ
    故郷を捨てられない気持ち
    他へ移るにも生活の基盤がないのも分かる
    でも
    もう全部国が買い上げて
    農家をやってた家には耕作放棄地と
    転換するとかしたほうが活きる金になる
    自衛隊の市街地訓練の土地にしてしまえ

  21. 自衛隊や消防警察等がわざわざ現地まで出向き危険なめに会う。それを能登の住民は当たり前くらいにしか思ってないですから。訳のわからない感謝などと軽い言葉を吐くが、そんな生やさしいものではないだろ。今後、能登半島にすみ続けるなら自己責任で住むべき。災害が発生しても自衛隊は呼ぶな。

  22. そりゃ音を上げたくもなるわな……
    「よし、これから復興させていくぞ!」ってところに、なんで更にこう来んの……

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