「電気」に関する話題です。

◆“周波数”って何? なぜ日本の東と西で違う?

家庭に送られる電気は、向きと大きさが1秒間に何十回も変化する波の形をしています。そして1秒間に繰り返される回数を「周波数」と言い、1秒間に10回繰り返される場合は「10Hz(ヘルツ)」となります。

日本国内の電気はというと西側が「60Hz」、東側が「50Hz」と2つの周波数に分かれています。なぜ違うのかというと、明治時代に大阪の会社が導入した発電機がアメリカ製の「60Hz」、東京の会社が導入した発電機がドイツ製の「50Hz」だったことに由来しています。

東と西で電力を融通し合うには周波数の変換が必要で、それを行う装置は長野県と岐阜県に1カ所ずつ、県内に2カ所あります。

◆変電所の設備増強工事を公開

災害や猛暑などによって電力融通の必要性が高まる中、変電所の対応能力を高める工事が進められていて、その様子が15日に静岡市清水区で公開されました。

雨宮帆風記者 「災害時の電力不足を補うためのこちらの設備を増設することで、現在の3倍にまで供給容量を拡大できるということです」

静岡市清水区にある中部電力パワーグリッド東清水変電所には国内の東で50Hz、西で60Hzと周波数が異なる電気をやり取りするのに必要な「周波数変換設備」が備えられています。

東日本大震災以降は電力のひっ迫に供えた東西の助け合い、電力供給の必要性は高まっています。

中部電力パワーグリッドは東清水変電所についても、設備の増設により現在の容量である30万kwから90万kwに拡大する工事に13日から取り組んでいます。

15日は工事の様子が初めて報道陣に公開され、担当者が増設工事の目的などについて説明しました。

中部電力パワーグリッド東清水FC工事所・島本龍所長 「今の設備で30万kwの融通力があるんですが90万kwに増強されます。一般世帯の電力量で行くと、だいたい既設で約10万世帯に送られていたものが30万世帯に送れるようになる」

現在は周波数変換設備が設置される建屋の基礎工事が行われていて、2028年3月の運用開始を目指しています。

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