野党・立憲民主から与党・自民への鞍替えで初当選を果たした今回の選挙。1月の出馬会見で、掟破りとも言える転身について政治への強い気持ちを訴えていました。
政治への初挑戦はおととしの4月。

25歳の誕生日、立憲民主党の公認候補として衆院選への出馬会見を開いた今井さん。全国最年少候補として注目されました。

結果は自民の重鎮・古屋圭司議員に一歩及ばず落選。しかし、得票率で見ると8パーセント差と予想外の善戦で、かなりの支持を受けていたのです。当然ながら立憲民主党は次に期待していました。

ところが、ことし1月。
「私今井瑠々は、1月7日に立憲民主党を離党し、この春の県議選に自民党推薦で出馬します」

自民党への移籍と県議選への出馬を突如表明したのです。

「チームで政治を動かす中で自民党が大きな基礎をなしていると実感」

政策実現のため必要な決断だったと説明した今井さん。それに対し…。
「裏切り者」「騙された」と、待ち受けていたのは、厳しい批判の嵐。

父の隆治さんは「出馬をやめよう」と話したといいます。
(父・隆治さん)
「もう大変でした。批判の嵐で、家族全員が悩み苦しんだ。その中で僕が正直、瑠々に『もうやめよ』と。これだけの批判を受けて苦しい思いをして、裏切り者とまで言われて選挙をやる価値があるのかと話した。そのとき彼女が言ったのは『私は立憲民主を裏切ってやめたのではない。仕事がしたくて移籍した。今ここでやめたら信じてくれている多治見市民を裏切ると』。それを聞くと応援するしかないと思った…」
 
どれだけ批判を浴びても今井さんの決意は揺らぎませんでした。

そして迎えた選挙戦。

(今井瑠々氏)
「どんなに批判されても立ち上がって、みなさんと連携して町を変えていきたい。政党が変わっても私は何も変わっていません」

初日は、「政治家としての母」を自認する野田聖子さんが横に立ちました。

(野田聖子衆院議員)「30年後の今井瑠々は私です!」

しかしその自民も複雑です。

同じ選挙区に、元通信社記者の友江惇(ともえ・あつし)さんを公認候補に立てていたからです。引退した現職は後継指名、各業界団体や公明党などの支援も受けて盤石の組織戦を展開していました。

そして古巣の立憲民主も…。
無所属の判治康信さん47歳。おととしの衆院選で、今井さんを支えたスタッフの1人で、立憲民主・国民民主に加え、連合岐阜と野党陣営の全面支援を受けます。

古巣からは裏切り者として追撃され、新たな転身先でも強敵が待ち受ける構図。

組織のない今井さんは、家族や友人らが支える手弁当の選挙戦。

「本当に至らないところが多いと思います。だから前回落選したと思います。それでも歯を食いしばって進んできました。あと少しなんです」

市内を細かく回り子育て支援の充実などを訴え続けました。

選挙期間中の今月4日、今井さんは27歳に。

「27年間いろいろなことがありました。いつも一番の味方は父と母、産んでくれてありがとうございます」

家族一丸となった選挙戦。両親に感謝の思いを伝えました。

(母・佳奈さん)
「本人が選んだ道なので、見守るしかないかなという気持ちです」

(最後のお願い)
「たくさん演説をしてきた。その中で『お前は多治見の恥知らず』と言われました。ひどいハンドサインもされどれだけ批判をされても、みなさんから託された思いを政治に届けたい」

批判は覚悟の上、そう言い聞かせてきましたが、最終日には思いがあふれ、涙が止まりませんでした。
そして、迎えた投開票日。接戦の情勢が伝えられ、事務所は緊張感に包まれます。

午後11時。
見事当選を果たした今井さん。
トップは立憲民主の支援を受けた判治さん。自民公認の友江さんは落選でした。
しかし、全面支援の公認候補が敗れた自民にとっては、もはや敗北に近い形。

組織内にしこりが残る恐れもある中、政治家・今井瑠々が船出です。

詳細は NEWS DIG でも!↓
https://newsdig.tbs.co.jp/articles/cbc/426766

45 Comments

  1. 節操もないのが、政治家の信条。
    驚きもしない。バカな国民が騙される
    だけ。言葉は重宝でねすね。そりぁ
    投票率が下がるわ!

  2. 受かった以上、これが民意なんですよ。裏切られた方は気の毒ですが、何故裏切られることになったのか、それを考察する方が大事でしょ。批判だけでは票に繋がらない世の中に変遷しているのでは?

  3. 勝てば官軍。負ければ無職。正論でご飯も食えないし、政治も動かない。イズムよりも利益が先に立つのも事実。現実的な作戦だと思う。

  4. 立憲離党して自民に鞍替えしても野田聖子と一緒ならそう大差無し(笑)

  5. 本人は口が裂けても言えないだろうが、立憲の中身が余程酷かったんだろう。

  6. 立憲民主党は左翼的発想から物事を判断していると思うので真面目に政治を考えたら自民党にも不満はあるが政治活動は自民党のほうが良いと思います。左翼ありきの立憲民主党を支援する気には私はなれない。

  7. 国民の為に仕事してくれるならなんでもいいわ
    政党の為に仕事する事は決して国民の為ではない事は立憲民主党が証明してくれたし

  8. 立憲でチンピラ質疑やらされるのはきついわな。

  9. 既成政党ではもう国民の為の政治は無理なのは歴史を振り返ればわかること、政治家のくだらない遊びに国民はいつまでもつきあうべきではない。

  10. 保守色の強い安倍・菅内閣からリベラル色の強い岸田内閣になったことで
    立憲より自民で出馬したいと考える人が増えるのは意味自然な流れ。

  11. 当選後変わったわけじゃないんだろ。政党変わって選挙で判断を仰いだだけだろ。なんで裏切り?誰を裏切ったわけ?立憲なんとかは真面目に有権者に向き合う気あるのか?仲間内を大事にしても有権者を向いてない政党に先はないよ。

  12. 完璧に裏切りでしょう。。
    しかし立憲民主を転身するのは、当たり前でしょう。。。

  13. 肝心要の移籍の理由に一切触れてないのワラうw
    まあ要するに勝つためやろ
    なかなか強かなコやん

    例え批判されても
    立民なんて腐った泥舟よりはマシってコトや
    まあ妥当な思考やで

  14. 沈没する船からは、誰だって逃げ出したくなるわな。
     代表の泉にしてからトンズラする気満々じゃねえか。

  15. そもそも、政治のことを右も左も分からない人が選挙に出たらダメだろう。
    自民党の公認候補者が気の毒すぎ。

  16. やっぱり自民は強いね
    政治家になるためには鞍替えは正解で合理的な判断だよなー
    人間的には信用できないけどさ

  17. 若いんだから転職いいんじゃない。倒産する会社にいないよねぇ。

  18. 不幸なのは 落選した自民党の候補者と市長選に落選した自民党候補
    この裏切りで立憲候補に票が流れたのは否めない

  19. これからですね。
    クズ野党で政権批判をするより与党内部で国の為、国民の為に頑張るなら良い結果だと思いますよ😊

  20. 応援するから、勉強がんばれ 美味しい政治をするなよ。

  21. まあ、顔つきから見ても上昇志向の塊みたいな人に見受けられるから、きっと政治理念なんてのもないのでしょうね。平気で嘘がつけそうな風にも見える。当選さえすればどこでも良いというタイプ。何年後かには自民党の比例あたりで、国政を目指しそうな感じ。あまり共感できない。僕が田舎住まいじゃないから、因習とか分からないだけかもしれないけれど。