13日、十島村の中之島で震度5弱を観測するなど、トカラ列島近海では地震が相次いでいます。専門家は「トカラ列島は地震活動が活発なエリア」として引き続き、大きな地震への注意が必要と指摘します。

13日午後4時10分ごろ、トカラ列島近海を震源とするマグニチュード5.1の地震が発生し、中之島で震度5弱、口之島で震度4を観測しました。

また、震度1以上の地震が13日は20回、14日は9回、15日は午後5時半までに3回観測されています。

13日の強い地震について、鹿児島大学大学院理工学研究科の仲谷幸浩特任助教は、大まかな背景として次のように説明します。

鹿児島大学大学院理工学研究科・仲谷幸浩特任助教
「13日の地震は、陸側プレートの地殻の中で発生した地震。よく言われる、陸のプレートと海のプレートの境界で発生するようなプレート境界型の地震とは異なるタイプの地震」

地震の発生ポイントを示す震央分布図を見ると、中之島周辺での地震の発生状況が分かります。

鹿児島大学大学院理工学研究科・仲谷幸浩さん
「2022年の1年間にこのエリアで発生した地震と、今回の地震の位置を見比べると、普段から活動がある場所で今回、規模の大きな地震が発生した」

トカラ列島では2021年12月、マグニチュード6.1の地震があり、中之島の南南東約50kmに位置する悪石島で震度5強を観測しましたが、今回の中之島の地震とは共通する部分と、異なる部分があるといいます。

鹿児島大学大学院理工学研究科・仲谷幸浩特任助教
「同じトカラ列島近海の地震だが、それぞれ活動場所は異なる所で起こっている。人間が感じる規模の有感地震が時々まとまって発生するという特徴は共通してみられる」

また、中之島周辺では今後も大きな地震が起こり得るとして注意を呼びかけます。

鹿児島大学大学院理工学研究科・仲谷幸浩特任助教
「2年前の悪石島地震と同じ陸のプレートの地殻内で発生している地震ということでは共通しているので、13日のM5.1がここで発生しうる最大クラスかは分からない。引き続き、M5.1のような大きな地震を含めて注意していく必要がある」

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