Rest in Peace, Your Majesty.

【スクリプト】
2022年9月8日、英国で最も長く君主を務めたエリザベス2世が96歳で死去しました。在位期間は70年間でした。イギリス王室が女王の死去を発表した直後、女王の死を悼む数千人の人々がバッキンガム宮殿の外に集まりました。この動画では、エリザベス女王の人生を振り返りたいと思います。

エリザベスは1926年4月21日、ロンドンのメイフェアで生まれました。1936年12月、彼女の叔父であるエドワード8世は、離婚経験のあるアメリカ人のシンプソンと結婚するため、王位を退き、エリザベスの父親がジョージ6世として国王に即位しました。10歳のエリザベスが王位継承者となったのです。

1939年、国王ジョージ6世が即位して3年も経たないうちに、イギリスはナチス・ドイツと戦争状態になりました。エリザベスと妹のマーガレット王女は、両親がカナダへの疎開を提案したのを拒否し、戦時中のほとんどをロンドン郊外のウィンザー城で過ごしました。第二次世界大戦中、エリザベスとマーガレットはBBCの「Children’s Hour」で国民に何度も語りかけました。

戦争中、エリザベスは英国海軍に所属していた3番目の従兄弟、ギリシャのフィリップ王子と文通を通じて恋を深め、1947年11月20日、21歳のときにウェストミンスター寺院で結婚式を挙げました。エリザベスは13歳の時に初めてフィリップと出会い、フィリップに一目惚れしたと言われています。

1948年に長男チャールズが誕生し、1950年にアン王女、1960年にアンドルー王子、1964年にエドワード王子が誕生しました。二人の間には、8人の孫と12人のひ孫が生まれました。

1952年1月、エリザベスとフィリップは、病気の父に代わって王室公務で海外に行きましたが、その数日後に国王は眠るように亡くなり、エリザベスが女王に即位しました。1953年6月2日、27歳のエリザベスはウェストミンスター寺院で戴冠式を行い、当時としては記録的な2,000万人以上が戴冠式のテレビ中継を見たと言われています。その後、大英帝国から英連邦への移行、冷戦の終結、英国の欧州連合への加盟と離脱など、数十年にわたり英国が経験する大きな変化に対して、エリザベス女王は常に国民に寄り添いました。

1957年、女王はクリスマスの日に国民に向けた最初のテレビ放送を実施。

1966年、母国開催のサッカーワールドカップ決勝で西ドイツに4-2で勝利したイングランド代表に女王がトロフィーを贈呈。

1969年、ドキュメンタリー番組『ロイヤルファミリー』が初めて放送。この番組は女王とその家族の公私にわたる1年間を、これまでにない形で視聴者に届けました。

1977年、英国は女王の在位25周年を記念するシルバー・ジュビリーを開催。女王は国内を巡り、熱狂的な観衆に迎えられました。

1981年、エリザベスの長男チャールズはダイアナ・スペンサーと結婚、チャールズとダイアナの間には、ウィリアムとハリーという2人の息子が生まれましたが、その後離婚しています。

1992年、女王はクリスマスのスピーチで、ウィンザー城で火災が発生したことに悲しみを表明。イギリス世論は、政府がウィンザー城の修繕費を負担することに反対しましたが、イギリス王室がバッキンガム宮殿を訪問者に開放することで修繕費の資金を集めました。

1997年、パリでダイアナ妃が交通事故で亡くなった後、女王は公の場に姿を見せないことで批判にさらされました。その後、女王はバッキンガム宮殿の外で追悼の意を表明し、国民に向けて生放送を行いました。

2000年、エリザベス女王の母親の100歳誕生日を祝うイベントが開催され、娘のマーガレット王女、エリザベス女王も参列しました。

2002年、エリザベス女王は妹のマーガレット王女と母であるクイーン・マザーをわずか7週間違いで亡くすという辛い事態に直面しました。その夏、女王は在位50周年にあたるゴールデン・ジュビリーを迎え、国民から温かい励ましの言葉を受けました。6月4日のジュビリーの夜、パレードには100万人以上の人が集まりました。

2011年、孫のウィリアム王子とキャサリン・ミドルトンの結婚式が行われ、エリザベス女王の晩年で最も幸せな出来事のひとつとなりました。

2015年、9月9日、午後5時30分、エリザベス女王の在位期間が23,226日、16時間、30分となり、ヴィクトリア女王の在位期間を上回りました。この日、女王はスコットランドで新しい鉄道の開通式に参列しています

2016年、4月21日に90歳を迎えたエリザベス女王は、6月の公式誕生日祝いに他のロイヤルファミリーのメンバーとともに参加しました。

2021年、結婚後60年以上にわたってエリザベス2世を支えたフィリップ王子が4月9日に99歳で死去。コロナ時の葬儀だったため、女王は一人で教会の椅子に腰掛け、同じように愛する人を悼まなければならなかった何万人もの家族の心の支えとなりました。

70年間もの長期間、英国君主を務めたエリザベス女王の死に対して、心からお悔やみを申し上げます。

Music: Owls(Winter mood)
Musician: Samsara
Site: https://icons8.com/music/

5 Comments

  1. 解説していただいたおかげでイギリス王室の歴史と存在感。
    エリザベス女王の素晴らしさを知ることができました。
    私にとってはとてもためになる動画でした。
    ありがとうございます😉😉

  2. エリザベス女王、人生の全てをイギリスの為に捧げられた素晴らしい君主でした。
    こちらの動画のお写真も、初めて見るものが多く、何度も視聴させて頂きました✨
    プラチナジュビリーに参加したかったですが、コロナ禍で、海外渡航は保守的な会社勤務なので、断念しました。。わだけんさんは、プラチナジュビリーのイベントに参加されましたか?

  3. 時として率直過ぎて失言の多いフィリップ殿下の存在は、私見も失言も許されない女王にとって大いなる慰めを与えるものだったでしょうね
    ご冥福を

  4. 今晩は。
    定められた宿命を受け入れられたエリザベス女王陛下そしてフィリップ王配陛下
    とても重い責任でしたね。
    たまには、新国王・王妃陛下の夢に出てヒントを囁いてくださいませ。
    きっと良いアドバイスに成ります。国王・王妃両陛下に栄光あれ!💗

  5. TVでエリザベス女王の国葬を見て、こんなに国民に慕われていたエリザベス女王。ただただ、凄い❗️としか出てこなかったです。
    70年もの間、国民に寄り添い続けていらっしゃった、素晴らしい女王陛下だったんだろうな。と思いました。彼女の生い立ちを教えてくださりありがとうございました。
    その反面、チャールズ新国王と、カミラ王妃を見ると、ダイアナ元妃を思い出し、イヤな気持ちになります。ダイアナさんが王妃になられたら、どんなに素晴らしい王妃になられたでしょう…。日本人の関係ない私でさえそう思ってしまいます。イギリス国民の方々は、カミラ王妃をどう受け入れているのかが、とても気になります。フィリップ殿下の動画も拝見させていただきました。ありがとうございました‼️

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