3年前に両親を亡くし、祖母と二人暮らしの梨花。講師として働いていた英会話教室が経営破綻し仕事を失った矢先に、祖母がガンで入院してしまう。金銭的に厳しい状況にあり、祖母の手術費を前に困窮していたところ、生前の母に毎年同じ日に花束を送り続け、両親の死後も経済的な援助を申し出てくれた「K」という人物を思い出す。本名も素性も知らない謎の人物・Kに対し、すがる思いで手紙を出すことにする。

伯父が役員を務める建設会社の同僚・和弥と職場結婚した美雪。夫婦仲は良好だが、結婚して3年が経っても子宝に恵まれないことに悩んでいた。そんなある日、設計士を夢見ていた和弥が、美雪のいとこ・陽介が立ち上げた建築事務所に転職することになる。しかし、任せられたのはまたしても営業職だった。それを気にせずに毎日寝る間も惜しんで仕事に励む和弥を、美雪は献身的に支えることにする。

水彩画の講師として働きながら、和菓子屋でアルバイトをする紗月。絶縁していた短大時代の同級生・希美子から手紙が届き、5年ぶりに再会する。そこで、希美子の夫・浩一を助けて欲しいと懇願される。浩一とはかつて互いに想い合っていたが、ある理由から破局していた。希美子の願いを受け入れるべきかどうか葛藤する紗月は、水彩画教室を開く公民館の職員・前田に誘われ、過去の因縁を断ち切るために八ヶ岳に登る決意をする。

果たしてこの3人の女性の繋がりは一体何か、そして彼女たちの人生に共通して影を落とす人物・Kの正体とは?

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