株式会社有隣堂は、株式会社オリィ研究所と連携し、分身ロボット「OriHime(オリヒメ)」を活用した期間限定イベント「OriHime書店 in 有隣堂」を開催する。会場は有隣堂横浜駅西口ジョイナス店で、開催期間は2026年11月21日(土)から11月29日(日)までの9日間だ。

本企画は、11月21日に開所5周年を迎える「横浜こどもホスピス~うみとそらのおうち」を応援する記念企画の一環として実施される。

病気や障がいなど、さまざまな理由で外出が難しい人々が、OriHimeを通じて「リモート書店員」として店頭に参加する。自身の読書経験を生かして選んだ本を提案し、来店客と交流する。「本屋さんで働いてみたい」という思いを分身ロボットで形にし、場所や身体的な制約にとらわれない新しい社会参加の可能性を発信する狙いだ。

パイロットがおすすめの本を紹介

OriHimeを遠隔操作する人は「パイロット」と呼ばれる。パイロットは自宅などからロボットを操作し、その場にいる客と会話できる。今回は、パイロットが自身の読書経験や本への思いをもとに選書を行い、書店員として本の魅力を伝える。

店頭にはパイロットのおすすめの本が並ぶ。来店客はOriHimeとの会話を楽しみながら本を選び、紹介された書籍をその場で購入できる。

「本屋さんで働きたい」という思いから生まれた企画

企画のきっかけは、有隣堂の社会貢献プロジェクトチーム「となりあい」が継続的に支援している「横浜こどもホスピス~うみとそらのおうち」の開所5周年だ。2026年5月に有隣堂からオリィ研究所へ協力を呼びかけ、両社で検討を進めてきた。

オリィ研究所には、病気や障がい、家族の看護など、さまざまな事情で外出が難しいパイロットが所属している。その中には、本に支えられてきた人や、書店で働くことに憧れを持つ人もいる。同社がパイロット70名に本や書店に関するプロジェクトへの参加意向を尋ねたところ、40名から「やってみたい」という声が寄せられたという。

こうした思いと、有隣堂が大切にしてきた本を通じた人と人とのつながりを重ね合わせたのが、今回のイベントである。来店客に分身ロボットを活用した新しい働き方を知ってもらうとともに、こどもホスピスの存在や活動にも関心を寄せてもらう機会を目指す。

2027年にはオリィ研究所の分身ロボットカフェが横浜・関内馬車道エリアに開業する予定で、本企画は横浜でパイロットが活躍する機会を広げる取り組みにもなる。

OriHimeパイロットの声

3名のパイロットがコメントを寄せている。

パイロットの「さえちゃん」は、病気になってから家で過ごす日々に彩りを与え、心を豊かにしてくれたのは本だったと振り返る。OriHimeのパイロットになったときからの夢は「いつか本屋さんで働くこと」だといい、大好きな書店で客が本と出会う手伝いをしたいと語っている。

「ことのは」は、学生時代に新しい世界を見せてくれたのが本であり、病気になって外の世界での体験が少なくなった自分に再び世界への扉を開いてくれたのがOriHimeだったと述べる。かつて本が世界を広げてくれたように、今度はOriHimeを通じて本と人、人と人をつなぎたいという。

「森羅」は、有隣堂のキャッチコピー「本は心の旅路」にふれ、パイロットたちも全国各地から心を飛ばし、この場所で来店客と一緒に「旅の仲間」に加わりたいとコメントしている。

開催概要

イベント名

OriHime書店 in 有隣堂

開催期間

2026年11月21日(土)~11月29日(日)

場所

有隣堂 横浜駅西口ジョイナス店 Aゾーン

稼働時間

平日 15:00~19:00/土日祝 11:00~17:00

実施内容

分身ロボット「OriHime」がリモート書店員として接客/パイロットによるおすすめ書籍の選書・紹介

なお、開催日程、接客時間、実施内容は変更となる場合がある。

分身ロボット「OriHime」とは

OriHimeは、オリィ研究所が開発した、遠隔地から操作できる分身ロボットだ。病気や障がいなどによって外出が難しい人も、自宅や病院などからOriHimeを操作することで、その場にいる人と会話したり、社会活動に参加したりできる。分身ロボットを活用した接客や交流は、外出が難しい人々の社会参加や新しい働き方の可能性を広げる取り組みとして展開されている。

分身ロボット「OriHime」オリィ研究所の分身ロボットカフェ横浜店

オリィ研究所は2027年夏、「分身ロボットカフェDAWN」横浜店を関内馬車道エリアに開業する予定だ。周辺には美術館や企業ミュージアムが多いことから、家族で楽しめるカフェを目指す。パイロットとの対話を通じたSDGs×STEAM教育型ワークショップを定期的に開くほか、周辺の自治体や地元企業と連携した地域活性化プログラムも開発している。

横浜こどもホスピスと「となりあい」

「横浜こどもホスピス~うみとそらのおうち」は、横浜市金沢区にある、生命にかかわる病気とともにある子どもたちとその家族が、自分らしい時間を過ごすための施設だ。「第二のおうち」のような場所として、さまざまな体験や交流の機会を提供している。

有隣堂の「となりあい」は、「手の届く範囲で、顔の見える支援」をコンセプトに、2026年5月に発足した社会貢献プロジェクトチームだ。こどもホスピスの支援のほか、店頭での募金活動、関連書籍のフェア、オリジナルブックカバーの制作・配布など、本や書店の持つ力を生かした活動に取り組んでいる。

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