米アップル(Apple)は18日、定額制音楽配信サービス「Apple Music」と、複数の自社サービスをまとめた総合サブスクリプション「Apple One」の日本国内における月額料金を改定し、いずれも値上げに踏み切った。世界的なライセンス費用の高騰が主因とみられ、個人向けからファミリー向けまで幅広いプランに影響が及んでいる。

新料金は即日適用され、Apple Musicの個人プランは月額1,180円(従来1,080円)、学生プランは680円(同580円)、ファミリープランは1,980円(同1,680円)へと、それぞれ100円から300円の引き上げとなった。

一方、Apple Musicに加え、動画配信の「Apple TV+」、ゲームの「Apple Arcade」、クラウドストレージの「iCloud+」をセットにした「Apple One」も改定の対象だ。個人向けプランは150円高い月額1,350円に、最大5人家族で共有できるファミリープランは520円増の2,500円に設定された。

アップルは今回の値上げについて、米国では「ライセンス費用の上昇が理由だ」と説明している。音楽業界専門メディア《Music Business Worldwide》の報道を引用する形で、米Engadgetが17日(現地時間)に報じたところによれば、アップルはアーティストやレコード会社への楽曲使用料の負担増を料金に転嫁せざるを得ない状況にあるという。

世界的な値上げの波、日本市場にも直撃

今回の料金改定は日本市場に限った話ではない。米国でも同様に、Apple Musicの個人プランが月額11ドルから12ドルへ、ファミリープランが17ドルから20ドルへ、学生プランが6ドルから7ドルへと値上げされた。

Apple Oneについても、米国では個人プランこそ20ドルで据え置かれたが、ファミリープランが2ドル増の28ドル、Apple News+やApple Fitness+を含む最上位の「Premier」プランが40ドルへと、それぞれ値上げされている。

アップルが音楽配信サービスの料金を引き上げるのは、2022年以来約4年ぶりのことだ。当時も各プランで1ドル以上の値上げが実施されており、今回の改定はそれに続く動きとなる。

ハードウェアにも広がる価格上昇圧力

サブスクリプションサービスの値上げは、アップルの他の製品分野における価格改定と時期を同じくしている。同社は18日、日本市場においてiPhoneやApple Watchの値上げも同時に発表した。米国では、6月に大半のMac、iPhone、iPad、ウェアラブル端末の価格を引き上げたばかりだ。

米Engadgetは、世界的なRAM(半導体メモリ)不足により、ほぼすべての電子機器が高価になっていると指摘。ハードウェアとサービスの両面で、消費者はアップル製品のコスト増に直面している。

音楽ストリーミング市場への影響

アップルの値上げは、競合する音楽ストリーミングサービスとの価格差にも影響を与えかねない。日本市場において、Amazon Music UnlimitedやSpotify、LINE MUSICなどがしのぎを削る中、Apple Musicの値上げがユーザーの契約継続判断にどう響くかが注目される。

アップルは値上げの代替策として、割安な年間プランや、Apple Oneを通じたバンドル割引の訴求を強化するとみられるが、家計の通信費・コンテンツ費が膨らむ中で、消費者の選別が進む可能性もある。

なお、Engadgetはアップルに対し、ライセンス費用の詳細や値上げの正当性について追加のコメントを求めているが、現時点では回答を得られていない。

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