映画やドラマの先が読めない展開、ラスト間近でのどんでん返しには独特の魅力があります。問題は、ネタバレを踏まずに次の作品を見つけること。今回はNetflix独占配信の、どんでん返しが強烈な映画・ドラマ10作品を厳選しました。「どんでん返しするよ」というのもネタバレではあるのですが……どう展開が転ぶか予想しながら観るのもまた一興。それぞれの作品のあらすじ・キャスト・見どころを、ネタバレギリギリのラインで解説します。
【映画編】Netflixで観られるおすすめどんでん返し映画
1.ナイブズ・アウト:ウェイク・アップ・デッドマン(2025)

アメリカの片田舎の教会で聖金曜日の礼拝中、カリスマ神父ウィックス(ジョシュ・ブローリン)が刺殺される。現場にいたのは新任の助祭ジャド(ジョシュ・オコナー)だけ。第一容疑者として追われるジャドに、名探偵ブノワ・ブラン(ダニエル・クレイグ)は本能的に無実を感じ、2人で捜査を開始する。
ミステリーのド定番「密室殺人」だけでも複雑なのに『ナイブズ・アウト:ウェイク・アップ・デッドマン』はさらにその先を行きます。死んだはずの神父が「復活」し、カメラにもしっかり映っていた、という不可能な事象が発生。これは果たして奇跡なのか、トリックなのか……観ながらぜひそのどんでん返しの結末を見届けてください。
『007』のジェームズ・ボンド役でも有名なダニエル・クレイグによる『ナイブズ・アウト』シリーズ3作目。他2作も面白いですが、本作は最高傑作との呼び声も高い作品です。
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2.ドント・ルック・アップ(2021)

天文学者のランドール(レオナルド・ディカプリオ)と大学院生のケイト(ジェニファー・ローレンス)は、地球に衝突する彗星を発見する。人類を救おうと大統領やメディアに訴えるが、誰も本気で向き合わない。それどころか「上を見ろ(彗星が来る現実を見ろ)」派と「上を見るな(ドント・ルック・アップ)」派に世界は分断されていき……という展開。
「こうなってほしくない結末」が、静かに、しかし確実に近づいてくる『ドント・ルック・アップ』。風刺・パロディとして描かれてきたウソみたいな展開が、急に現実になり始める。基本的にブラック・コメディなのですがどんどん笑いが凍りついていく感覚は、どんなホラー映画も及ばないといってもいいかもしれません。
レオナルド・ディカプリオ主演のほか、ジェニファー・ローレンス、メリル・ストリープ、ジョナ・ヒル、アリアナ・グランデ、ケイト・ブランシェット、ティモシー・シャラメ……と主役級の俳優が観られる豪華さもポイントです。
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3.レッド・ノーティス(2021)

FBI捜査官(ドウェイン・ジョンソン)が世界最高の美術品泥棒(ライアン・レイノルズ)と組み、さらに上の泥棒(ガル・ガドット)を追いつめていくクライム・アクション。
テンポ良く展開するエンタメ作品に見えて、クライマックスで何度も「え、そっちが裏切るの?」という瞬間が来ます。誰が味方で誰が敵か……裏切りが重なり、最後の最後まで「本当の目的」が塗り替えられ続ける展開続きです。「ロック様」に「デッド・プール」「ワンダーウーマン」の主役級俳優が世界を旅する映像を観るだけでも楽しいです。
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4.バード・ボックス(2018)

正体不明の「何か」を目で見た人間が、死を迎えてしまう世界。マロリー(サンドラ・ブロック)は目隠しをしながら2人の子どもを連れて川を下り、安全地帯を目指すが……。
序盤の映像のパニック感、恐怖感は凄まじい。最初から現在と過去が交互に描かれ、「何が起きたのか」という謎が視聴者を引きつけます。
「見えない恐怖」の正体は最後まできちんと明かされはしませんが、そこの消化不良感はあまりありません。むしろ、生き残った人々の中に「見ても死なない者」がいるという事実が、物語の構造を根底から揺るがし、そこに引きつけられるでしょう。
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5.Okja/オクジャ(2017)

山に住む少女ミジャとその相棒の巨大生物(豚?)の「オクジャ」。ある日、多国籍企業が「スーパー豚コンテスト」の優勝者としてオクジャを捕まえにやってくる。ミジャはオクジャを救うためにソウル、そしてニューヨークへ旅をするが、そこに待ち受けていたのは非情な世界の在り様で……。
さすがは『パラサイト 半地下の家族』のポン・ジュノ監督で、少女と巨大生物の友情物語では終わりません。
ラストに向かって人の善意の仮面が剥がれる瞬間が訪れます。そのとき「食べること」「生きること」に関する、観ている私たちの常識が静かに解体されていく。ハッピーエンドのように見えるラストが、実は最も重いメッセージを宿しているとも思えてきます。
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6.アナイアレイション ー全滅領域ー(2018)

アメリカ沿岸に出現した謎の光のドーム「シマー」。派遣された調査隊はすべて行方不明となり、唯一帰還した夫(オスカー・アイザック)は別人のようになっていた。生物学者のレナ(ナタリー・ポートマン)は真相を追って、女性だけの新調査隊に志願する。そこに待ち受けていたのは想像を絶する世界だった……。
その領域内で「突然変異」するのは動植物だけではありません。調査隊それぞれが内外でどんどん変異させられていき、「自分自身が何者か」という問いが、じわじわと主人公を飲み込んでいくのです。最後の瞬間の「これは結局どっち?」という衝撃をぜひ味わってみてください。
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7.ピアノ・レッスン(2023)

1930年代の南部。奴隷として扱われた祖先が刻んだ彫刻のある、家宝のピアノをめぐって、兄妹が対立する。兄はピアノを売って農地を買おうとし、妹はその「記憶の器」を売ることを拒否する。ピアノに宿る「何か」が、単なる家族の争いを超えた次元へと引き込んでいく。
兄・妹、それぞれが家族の未来を思ってのこだわりなのですが、そこが相容れない。
デンゼル・ワシントンがプロデュースした、オーガスト・ウィルソンの傑作戯曲の映画化ですが、いい意味でとっても「ヘンな」映画です。アフリカ系アメリカ人の伝記モノ、家族のヒューマンドラマ……かと思っていたらとんでもないジャンルが割り込んでくるようなこの映画ならではの展開を味わえます。クセになる映画。
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8.ヴィンチェンツォ(2021)

韓国系イタリア人でマフィアの顧問弁護士、ヴィンチェンツォ・カサノ(ソン・ジュンギ)。組織内の裏切りで母国・韓国に戻ってきた彼は、ソウルの雑居ビル地下に眠る莫大な金塊を手に入れようとするが、巨大企業「バベルグループ」の不正に巻き込まれていく。
笑えて、熱くて、そして血の気が引く瞬間が何度も来る「悪が悪を制す」痛快な法廷ドラマ。「バベルの真の黒幕」が判明するまで、視聴者は何度も予想を裏切られます。ヴィンチェンツォ自身が抱える「出生の秘密」も物語後半の大きなキーとなります。韓国ドラマを観ていると登場人物がおちゃらけるシーンがよく出てきますが、『ヴィンチェンツォ』にももちろんそこはありつつ、シリアスとの振れ幅がすごい……。裏切りもあれば、意外な人物が消えてしまうこともある。ぜひ最後まで見届けてほしいドラマです。
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9.ザ・レジデンス(2025)

ホワイトハウスの公邸(レジデンス)で、オーストラリアからの国賓晩餐会の最中に殺人事件が発生。容疑者はその場にいたスタッフや賓客、全員。風変わりな天才の私立探偵が、アメリカの心臓部に乗り込んで犯人を追う。
「密室」がホワイトハウスという、アメリカ最高のセキュリティを誇る(はずの)場所で起こるのが『ザ・レジデンス』の面白さ。一話ごとに犯人は絞り込まれたか……と思うたびに新事実が浮上し、政治的陰謀や個人的怨恨が複雑に絡み合う。ラストで明かされる「動機」やトリックは、純粋に予想できないものでした。
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10.自由研究には向かない殺人(2024)

イギリスの小さな町で5年前、17歳の少女アンディが恋人のサルに殺害されたとされる事件が発生。サルはその後自ら死を選び、事件は解決済みとされていた。しかし高校生のピップ(エマ・マイヤーズ)は幼いころ仲良くしてもらったサルは犯人ではないと確信し、夏休みの自由研究という名目で独自調査を始める。
「既に犯人が分かっている事件」を調べ始めるはずが、掘れば掘るほど別の嘘が出てきます。真犯人の正体はもちろん、かかわる人物とそれぞれのバレたくない秘密が複数あり、ラストまで油断できません。丁寧な人物描写と、主人公ピップを演じるエマ・マイヤーズのチャーミングな演技に引きつけられる青春ドラマでもあります。
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まとめ
Netflixで観られるどんでん返しの作品を10本紹介しました。
『ナイブズ・アウト:ウェイク・アップ・デッドマン』や『自由研究には向かない殺人』は本格ミステリーに近い、秘密を追うどんでん返し。SFと哲学が融合した衝撃的な展開が『アナイアレイション』『バード・ボックス』にあるとするなら、社会風刺の毒が後から効いてくるのが『ドント・ルック・アップ』や『Okja/オクジャ』。
ブラック・コメディに見えつつ、裏に潜む深いアイデアに痺れるのが『ヴィンチェンツォ』『レッド・ノーティス』。『ピアノ・レッスン』と『ザ・レジデンス』はなかなか他に同じジャンルが見つからないタイプの面白さです。
「次に何を観ようか」で迷う時間も、Netflixの楽しみのひとつですが、よろしければ上の作品からもぜひ観ていってみてください。
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