ベストセラー『「悩まない人」の考え方』著者の木下勝寿氏が「マーカー引きまくり! 絶対読むべき一冊」と絶賛する本がある。『スタートアップ芸人 ―― お笑い芸人からニートになった僕が「仲間力」で年商146億円の会社をつくった話』だ。著者の森武司氏は「組織に熱を生む文化」の重要性を説く。

今回、本書に深く共鳴した株式会社SDCs代表取締役・岡藤道雄氏に話を聞いた。採用&キャリア支援・交流会運営・子ども食堂運営の3事業を展開する株式会社SDCsの代表として、組織づくりの現場に携わる。全国最下位だった営業拠点を1年で全国1位へ導いた経験を持つ岡藤氏が、承認欲求・評価制度・組織の熱量について、現場のリアルから語る。(構成/ダイヤモンド社書籍編集局)


【一発アウト】「部下の一言に10個返す」上司の残念な末路Photo: Adobe Stock



「意見を言ったら詰められる」職場で起きていること

――「うちの職場、なんか盛り上がらないな」と感じているマネージャーは多いと思います。活気がある組織とそうでない組織、何が違うのでしょうか。


岡藤道雄(以下、岡藤):活気がある組織って、「その人が意見を言える風土がある」ということだと思っています。


以前いた会社で、月1回、部署全員がZoomで集まる会議がありました。課長が話した後に「意見はありますか?」と聞くんですが、ほぼ誰も発言しない。特に若手・新入社員はまず絶対に口を開かない。なぜかというと、一言言うと10個くらい返ってきて、「それはなぜそう思ったの?」と詰問が始まるんです。だったら黙っていたほうがラク、という状態になってしまっていた。


――それは多くの職場で起きていることだと思います。放置するとどうなっていくのでしょうか。


岡藤:最初はガンガン意見を言っていたのに、半年後には何も言わなくなる方が出てきます。一度でも詰問されると、その人は二度と自分から発言しなくなる。組織の熱は、そうやって静かに消えていくんです。



「詰める上司」がいる職場の、その先

――詰問が続く職場は、最終的にどうなっていくのでしょうか。


岡藤:発言しなくなった次のステップは、考えなくなることです。どうせ何を言っても詰められるなら、そもそも考える必要がない。言われたことだけやればいい、という状態になっていく。そうなると組織は完全に止まります。上司だけが動いて、メンバーは全員指示待ち。上司が休んだ瞬間に何も回らなくなる。それが「詰める文化」の末路です。


――上司本人は、自分が詰めていると気づいていないケースも多そうです。


岡藤:ほとんどの場合、気づいていないと思います。本人は「部下を育てている」「しっかり考えさせている」つもりなんですよ。でも受け取る側は詰問にしか感じていない。だから「意見を言わない部下」が生まれるんじゃなくて、「黙らせる上司」が生まれているんです。部下が発言しなくなったとしたら、それは上司の問いかけ方のせいです。まず自分がどう接しているかを疑った方がいいと思います。



熱のある職場をつくる、たった一つの条件

――では、どうすれば意見が出る職場になるのでしょうか。


岡藤:まず受け止めることです。正しいかどうかは後でいい。とにかく一回受け止める。それだけで人は次も話してくれるようになります。全員がまず受け止める側に回れたら、半年後には職場の雰囲気がまるごと変わっていると思います。


――組織づくりに悩むマネージャーへ、メッセージをお願いします。


岡藤:シンプルなことだけど、できていない職場が本当に多い。意見を言った人が損をしない職場をつくること、それだけです。詰めるのをやめて、まず受け止める。それだけで組織の熱量は変わります。


組織に熱を生む文化をどうつくるか、もっと深く知りたいという方には『スタートアップ芸人』が参考になるかもしれません。著者の森武司さん自身が、意見を言える文化をゼロからつくり上げてきた人間です。「なぜ仲間が自ら動くようになるのか」が、現場のエピソードとともに書かれているので、詰める文化を変えたいと思っているマネージャーに特に響く内容だと思います。


(本書は『スタートアップ芸人 ―― お笑い芸人からニートになった僕が「仲間力」で年商146億円の会社をつくった話』に関する特別投稿です。)

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