「おはしを正しくもつ」「自分で歯を磨く」「整理整頓をする」「ありがとうを伝える」…など、小学校入学前後に知っておきたい93のおやくそくを紹介した書籍『まいにちがたのしくなるおやくそく できるかな?』が発売された。

「小学校入学準備にぴったり」「生活の基本でありながら、これまでどう教えればいいのかわからなかったので助かる」「一生使える知識やマナーが学べる」など多くの口コミが寄せられている。

本書では、生活のきほんや言葉づかい、心の守り方、学校での過ごし方まで子どもたちの毎日に欠かせないテーマを幅広く網羅している。本記事では、その中から親が教えておくべきおやくそくを紹介する。(構成/ダイヤモンド社書籍編集局・佐藤里咲)


なぜか「感じのいい人」の親が教えていた、たった1つの習慣Photo: Adobe Stock



ありがとうが言えない悩み

「うちの子、“ありがとう”が言えなくてさ……」

年長さんのママさんからこんな話を聞いた。


園での外遊びの時間のエピソードを、幼稚園の先生から聞いたそうだ。

その日は、砂場で大きな山を作っていたらしい。

一人では何度も崩れてしまい、うまく形にできなかったそうだ。


そこに近くにいた子が「水、持ってくるね」と言ってバケツを取りに行き、戻ってきて一緒に作り始めた。

さらに別の子も加わって、気づけば3人で形を整えていたという。

しばらくして、きれいな山が完成した。

トンネルも通って、水も流れる。周りの子も「すごい!」と集まってきた。


そのとき、先生がそっと

「◯◯くん、手伝ってもらったね。みんなのおかげでできたね」と声をかけたそうだ。

でも、お子さんは山を見たまま、何も言わなかったそうだ。


少し間があって、先生が「なんて言うといいかな?」と聞かれると

「わかんない」と言ってその場を離れてしまったという。


あとで家に帰ってから、そのママさんが聞いた。

「どうしてありがとうって言わなかったの?」

すると、その子はしばらく黙ったあと、小さな声でこう言ったそうだ。

「……みんな見てたから、なんか、はずかしかった」


そのママさんは、こう伝えたという。

「お友達が手伝ってくれたから、きれいな山を作れたんだよね。誰かに何かをしてもらったら“ありがとう”と伝えるんだよ。“ありがとう”って言われたら、また次も助けてあげようかなって思えるでしょ」


そのママさんは、私にこう話していた。

「これから、“ありがとう”を気軽に言えるように練習させようと思って。大人になってからも、感謝の気持ちを自然に言える人って、やっぱりいいもんね」



ありがとうの気持ちを伝えよう

それから、お子さんと生活のなかで“ありがとう”を言い合う練習をしているそうだ。

そこで活用しているのが、小学校入学前後に身につけておきたい93のおやくそくをまとめた『まいにちがたのしくなるおやくそく できるかな?』という書籍だ。そのなかには、「ありがとうのきもちをつたえよう」という項目がある。


なぜか「感じのいい人」の親が教えていた、たった1つの習慣『まいにちがたのしくなるおやくそく できるかな?』より引用

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・ごはんを たべるまえに 「いただきます」を いおう。

・ものを かりたときは 「かしてくれて ありがとう」と いおう。

・おやつを わけてもらったら 「ありがとう。ごちそうさま」と いおう。

・てつだってもらったら 「たすけてくれて、ありがとう」と いおう。

(『まいにちがたのしくなるおやくそく できるかな?』より引用)


おうちの方へのアドバイスには、「感謝を伝える習慣は共感力を育むうえでとても重要です」とある。


「ありがとう」は、言葉そのものが大事なのではなく、

“してもらったことに気づく力”と、“それを外に出す一歩”を育てるものだ。


だからこそ日常の中で、

「ありがとう」を言い合う経験を重ねることを意識したいものだ。

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