写真:mapo/イメージマート
(小林偉:放送作家・大学教授)
2026年1月クールは39枠
これまで何度か書かせていただきましたが、現在1週間に放送される連続ドラマ枠は史上最多の状態になっています。NHK・民放(東京キー局)地上波に限っても、2026年1月クールは39枠。さらにBS各局やNetflix、WOWOWなどの有料チャンネル制作の作品も一定数ありますから、最早かなりのドラマファンでも全ての作品を視聴するのが難しいほど。これだけの数になると、現場のプロデューサーや編成マンたちは、出演俳優たちのキャスティングに、史上最強レベルで頭を悩ませる事態になっているわけです。
そんな目線で日々各局の連続ドラマを眺めていたら、筆者は現在のキャスティングにいくつかの法則めいたものがあることに気づいてしまいました。そこで今回は“最新版 連続ドラマのキャスティング 5箇条”と題してお送りしたいと思います。
まずはこちらから・・・
第1条 “旧J勢”の拡大・多様化
今に始まったことではありませんが、旧ジャニーズ事務所(現STARTO ENTERTAINMENT)の所属、もしくは元所属タレントの連ドラ主要キャストへの起用。かつても相当数あったわけですが、例の“性加害事件”の影響で一時期、起用を控える動きとなり激減。しかし、あれから3年ほどの月日が過ぎ、現在では事件以前、否、それ以上のレベルでの起用となっているのです。
直近の2026年1月クールでみると、全39作中13作の主要キャストに所属・元所属のタレントが名を連ねています。全体の3分の1に及ぶわけですから、“主要俳優供給元”として各局ともに重要な拠点と位置づけているのは間違いないでしょう。
そんな中、興味深いのは配役の多様化です。以前は視聴者が感情移入しやすい、いわゆる“正義側”に配役されることが多かったのですが、現在では例えば、『リブート』(TBS系)の永瀬廉(反社組織の構成員)、『マトリと狂犬』(TBS系)の西畑大吾(麻薬の売人)、『身代金は誘拐です』(日本テレビ系)の桐山照史(誘拐事件の黒幕の一人)などといった“悪側”への配役が増えています。マァ勿論、どの役にも根っからの悪ではない正義の要素が散りばめられたりはしていますが・・・。
