2025年9月25日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館
じっくり見直したくて再鑑賞。
荒削りの寂しさが心にグサグサ刺さってくる。
モノクロ画面に常に地面がぬかるんでいる不快感。
そしてなぜか懐かしさすら感じる叙情性。よさこい節や炭坑節が耳から離れない。
そもそもこのコミュニティは何なのだろう。炭鉱の街なのだけれど、同時に流刑地でもある。日本人の囚人、ロシア人の政治犯、妊娠して脱出したい女囚、でも監獄に収監されているわけではなく、一般の住民も盗っ人や暴力的な輩ばかり。精神を病んでいる人も多数。カネフスキー監督の幼少期に見ていた風景、スーチャンは実際こんな街だったのだろう。
そんな中にあってもワレルカとガリーヤはたくましい。特にはワレルカは無邪気にはにかむ反面、どこか達観している風でもあり、演技を超えた何かを感じる。入江にガリーヤがやってきた時の喜びの爆発と列車を挟んで石投げをする時の笑顔が本当に素晴らしい。
動くな、死ね、甦れ!