米ウォルト・ディズニー傘下のABCは23日夜にテレビ放送に復帰した人気司会者ジミー・キンメル氏の深夜番組について、視聴者数が626万人に達したと発表した。この番組の時間帯では過去最多となった。
視聴率調査会社ニールセンのデータによると、今年に入ってからの「ジミー・キンメル・ライブ！」の平均視聴者数は155万人。今回の数字はこれを大幅に上回った。この視聴者数にはストリーミングでの視聴は含まれていない。
ABCは17日、キンメル氏がその2日前に保守系活動家チャーリー・カーク氏殺害についてコメントし、その発言内容が波紋を呼んだ問題を受け、番組を一時休止していた。
キンメル氏は再開された番組の冒頭で、ディズニーを全般的に支持するとしながらも、自身の出演停止を決めた判断には同意できないと表明。同社の最高経営責任者（CEO）ボブ・アイガー氏とエンターテインメント部門共同会長のダナ・ウォルデン氏がキンメル氏の番組を無期限で停止すると決めていた。
キンメル氏はまた、放送局のオーナーに番組の打ち切りを先週求めた米連邦通信委員会（FCC）のカー委員長も批判した。
ABC系列局を多数保有するネクスター・メディア・グループとシンクレアがこの番組の放送再開を見送ったことを踏まえると、今回の視聴者数は非常に高い水準。ネクスターとシンクレアがカバーする世帯数は全米の約23%に及ぶ。
深夜のトークショー司会者は全般的に視聴者離れに直面し、視聴者の多くがストリーミングやソーシャルメディアにシフトしている。ニールセンのデータによれば、キンメル氏の視聴率は今年、10年前との比較で約37%低い。
一方で、キンメル氏復帰当日のオープニングモノローグはYouTubeやソーシャルメディアで2600万回以上再生された。
原題：Kimmel’s Return to ABC Attracts His Biggest Audience Ever (2) （抜粋）
— 取材協力 Jade Khatib